監督兼社長の草の根運動が繋がった大応援団 当たり前じゃない、卓球・岡山の青く染まった客席【Tリーグファイナル】
卓球・ノジマTリーグの年間優勝を争うプレーオフ男子準決勝が22日、東京・代々木第二体育館で行われ、今季レギュラーシーズン3位の岡山リベッツが同2位の昨季王者・琉球アスティーダを3-1で下した。熱烈応援団の前で相手エース・張本智和(智和企画)にストレート勝ちするなど、2018-19年の初年度以来5季ぶりのプレーオフで決勝進出。23日の決勝は初優勝を懸け、今季1位の木下マイスター東京と対戦する。観衆は1157人。
ノジマTリーグプレーオフ
卓球・ノジマTリーグの年間優勝を争うプレーオフ男子準決勝が22日、東京・代々木第二体育館で行われ、今季レギュラーシーズン3位の岡山リベッツが同2位の昨季王者・琉球アスティーダを3-1で下した。熱烈応援団の前で相手エース・張本智和(智和企画)にストレート勝ちするなど、2018-19年の初年度以来5季ぶりのプレーオフで決勝進出。23日の決勝は初優勝を懸け、今季1位の木下マイスター東京と対戦する。観衆は1157人。
【注目】育成とその先の未来へ 野球少年・少女、保護者や指導者が知りたい現場の今を発信、野球育成解決サイト「First Pitch」はこちら
青い応援団が会場の空気をつくった。「岡山リーベッツ!」。試合前から掛け声とメガホンで手拍子。1球ごとに拍手で盛り立てた。岡山は第1試合のダブルスを落としたが、以降は3連勝。特に1-1の第3試合は20歳の張本に対し、31歳の元中国代表ヤン・アンが果敢にフォアで打ち合った。現在は国際大会に出ないため世界ランクを持たないが、過去最高7位の実力者。白神宏佑監督は「ブルーで染めてくれた応援団に感謝したい。選手の勢いが増した」と喜びを噛み締めた。
下剋上まであと1勝の第4試合は、19歳の吉山僚一がリオ五輪男子団体銀メダルの吉村真晴を3-1で撃破。「代々木ですが、僕らのホームみたい。チームの勝利だと思う」。応援タオルやフラッグが揺れる客席に感謝。再び「岡山リーベッツ!」のコールが沸いた。昨季まで上位2チームのプレーオフだったが、6チームに増えた今季は3位までが進出。岡山は滑り込みだった。
熱いファンが増えたのは当たり前じゃない。初年度から指揮を執る岡山出身の白神監督は、地域イベントや卓球教室にも積極参加。「どうしてもファイナルに行ってほしい」。交流のたびに地元の人からエールを送られた。「それがどんどん膨れ上がった。ファンの方も増えてきたし、『毎日がリベッツ』と思ってもらえるようにしたい」。今季は社長にも就任。“草の根運動”で想いは着実に根付き、昨季王者を飲み込むまでになった。
就任6年目。指揮官は緊張とリラックスの絶妙なバランスを取りながら選手を鼓舞した。「初年度からそこが成長できた部分」。23日の決勝は2季ぶりVを狙う東京が相手。松島輝空、戸上隼輔ら日本代表を揃える。「悲願の優勝を掴み取りたい」と言えば、吉山も「岡山リベッツは木下マイスター東京に勝って優勝するつもり」と宣言した。客席で輝いた「目指せ頂点」の青い横断幕。悲願を成就させる時が来た。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)