「大学辞めてよかった」 バスケ天皇杯Vを支えた22歳、千葉J小川麻斗の屈辱から這い上がった10か月
バスケットボール男子の天皇杯全日本選手権は16日、さいたまスーパーアリーナで決勝が行われ、昨年王者の千葉ジェッツが琉球ゴールデンキングスに117-69で2連覇を達成した。昨年5月のBリーグファイナルで敗れた相手に圧勝。22歳のPG小川麻斗(あさと)は14得点で貢献した。シュートが入らない選手を意味する「ノンシューター」の扱いを受けるほどの屈辱を味わった前回対戦から10か月。リベンジを果たし、確かな成長を見せつけた。(文=THE ANSWER編集部・鉾久 真大)
バスケットボール天皇杯決勝
バスケットボール男子の天皇杯全日本選手権は16日、さいたまスーパーアリーナで決勝が行われ、昨年王者の千葉ジェッツが琉球ゴールデンキングスに117-69で2連覇を達成した。昨年5月のBリーグファイナルで敗れた相手に圧勝。22歳のPG小川麻斗(あさと)は14得点で貢献した。シュートが入らない選手を意味する「ノンシューター」の扱いを受けるほどの屈辱を味わった前回対戦から10か月。リベンジを果たし、確かな成長を見せつけた。(文=THE ANSWER編集部・鉾久 真大)
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忘れられない悔しさを、ここ一番で晴らした。第1クォーター(Q)3分55秒。小川の出番が回ってきた。大黒柱の富樫勇樹がいない時間帯は攻撃を牽引。鮮やかな3ポイント(P)シュートは客席を熱く燃やした。「大舞台で決め切ることができて成長できたかな」。富樫の6本に次ぐ4本の3P成功。出場20分16秒でディフェンスリバウンド3本、2アシスト、1スティールと堂々のスタッツを刻んだ。
22歳ですでに多くのタイトル獲得に貢献したが、簡単な道のりではなかった。福岡第一高では、同学年の河村勇輝(横浜BC)とともにウインターカップ連覇。今や日本代表の主力を張る逸材と日本一になり、3年時には大会ベスト5にも選ばれた。日体大1年から特別指定選手としてBリーグチームと契約。3年時の2022年12月に退部し、千葉とプロ契約した。
加入後半年で出場した昨年5月のBリーグファイナル。相手は琉球だった。放った2試合計9本のシュートは1本も入らず無得点。「ノンシューター扱いされた」。警戒すらされない屈辱。チームも2連敗。「自信がなくなって、1年を通してメンタル的にも消極的なシュートがあった」。中学からずっと自信があったはずの攻撃力。ルーキーには大きな挫折だった。