合格率5%の米難関スタンフォード大卒 ハンガリー出身、バスケ川崎アレンが乗り越えた“英語の壁”
バスケットボールBリーグの川崎ブレイブサンダースは、前身の東芝時代の栄光を受け継ぐ国内屈指の強豪クラブ。熱狂的なファンがアリーナをブレイブレッドに染め上げ、チームは毎シーズン優勝争いを展開している。そんな名門のリアルな姿に、選手のインタビューやコート内外のストーリーで迫る連載。第3回では、今季からチームに加入したハンガリー人選手ロスコ・アレンに注目し、米難関スタンフォード大に進学したキャリアについて話を聞く。前編ではハンガリーでの幼少期から振り返りながら、バスケとの出会いや勉強との向き合い方などについて自身の経験を明かした。(取材・文=青木 美帆)
連載「川崎ブレイブサンダースNOW」第3回、ロスコ・アレン/インタビュー前編
バスケットボールBリーグの川崎ブレイブサンダースは、前身の東芝時代の栄光を受け継ぐ国内屈指の強豪クラブ。熱狂的なファンがアリーナをブレイブレッドに染め上げ、チームは毎シーズン優勝争いを展開している。そんな名門のリアルな姿に、選手のインタビューやコート内外のストーリーで迫る連載。第3回では、今季からチームに加入したハンガリー人選手ロスコ・アレンに注目し、米難関スタンフォード大に進学したキャリアについて話を聞く。前編ではハンガリーでの幼少期から振り返りながら、バスケとの出会いや勉強との向き合い方などについて自身の経験を明かした。(取材・文=青木 美帆)
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今季、新潟アルビレックスBBから川崎に移籍したロスコ・アレンは、208センチの上背とその体格に似つかわしくない運動能力を武器とするウイングプレーヤー。ハンガリーで生まれ、12歳でアメリカに移住、2018年の初来日以来、4つのBリーグクラブでプレーし、日本語も流暢だ。
アレンの出身校は、アメリカ屈指の難関大学であるスタンフォード大。近年の合格率は5%前後で、イギリスの高等教育専門誌『Times Higher Education』が発表した世界大学ランキング2024では、オックスフォード大に次ぐ2位にランク付けされている(日本トップは東京大の29位)。ベストセラーとなった『スタンフォード式 最高の睡眠』で、この名を知ったという方もいるかもしれない。
同校は同時にアメリカ屈指の文武両道校として知られており、東京五輪には約60名のアスリートを送り込んでいる(卒業生を含む)。
日本バスケ界では千葉ジェッツのジョン・パトリックヘッドコーチ(HC)も、同校バスケットボール部の卒業生。ジョシュ・チルドレス(2016-17シーズン、18-19シーズンに三遠ネオフェニックスでプレー)は3年時まで、リード・トラビス(2020-23シーズンに島根スサノオマジックでプレー)は3年間(在籍は4年間だが1シーズンは故障者扱いでケンタッキー大に転校)、同校でプレーしている。
そしてアレン自身は、大学2年時にU20ハンガリー代表としてU20欧州選手権ベスト4、大学4年時に『パシフィック12カンファレンス』におけるベスト5選出などの成績を残しつつ、同校の卒業証明書を手に入れている。
アレンはどのようにして高次の文武両道を達成したのか。自身の半生やアメリカの教育システムなどの話を織り交ぜながら、インタビューを行った。