東京ドームで“教育実習生”が国際大会登板 3回0封の豪州右腕は教員の卵「生徒に動画見せるよ」
東京ドームで開催されているアジアプロ野球チャンピオンシップに、教育実習で算数や社会を小学生に教えている“教員の卵”が出場している。17日の台湾戦で先発したオーストラリア代表のケイ・ハンプトン投手。来日直前まで米国で授業を受け持っていたという23歳の大学生に話を聞いた。(取材・文=THE ANSWER編集部・鉾久真大)
カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ 2023
東京ドームで開催されているアジアプロ野球チャンピオンシップに、教育実習で算数や社会を小学生に教えている“教員の卵”が出場している。17日の台湾戦で先発したオーストラリア代表のケイ・ハンプトン投手。来日直前まで米国で授業を受け持っていたという23歳の大学生に話を聞いた。(取材・文=THE ANSWER編集部・鉾久真大)
【注目】育成とその先の未来へ 野球少年・少女、保護者や指導者が知りたい現場の今を発信、野球育成解決サイト「First Pitch」はこちら
◇ ◇ ◇
初めて東京ドームのマウンドに立ったハンプトンの足は震えていた。
「こんなスタジアムでプレーしたことは今まで一度もなかった。だから、ただそこにいるだけで非現実的だった。オーストラリアにはこんなのないよ。とてもクールだったね。もちろん緊張していたけど、初球を投げたら足の震えも収まって落ち着くことができた」
先頭打者に右前打を許したものの、3回を投げて4安打無失点の好投。チームは延長10回に力尽きて0-6で敗れたものの、「自分の仕事はうまく果たせたと思う」と胸を張った。
台湾打線と対峙する1週間前、ハンプトンは米国の小学4年生(9~10歳)を相手にしていた。全米体育協会(NCAA)ディビジョン1部のイースタン・イリノイ大で今季まで3年間プレー。大学では初等教育学を専攻し、教師になるために単位を重ねてきた。最後のセメスターに突入し、残すは実習とテストだけ。
「あと1か月ぐらいで学位を取り終える。そうしたら僕は正教員だ」