「LEEの姓を背負うこと」に意味があった 21歳で日本に帰化、李忠成が人生の決断に込めたメッセージ
日の丸をつけてから感じた影響の大きさ
だが帰化して日の丸をつけるようになると、些細な言動の一つひとつが波紋を呼ぶ。家族をはじめ、周囲への影響の大きさを意識しないわけにはいかなかった。
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「今でもヒーローインタビューやテレビに出演する時などは、話す言葉一つひとつに凄く気を遣っています。家族だけならまだ良いけれど、僕の場合は、すぐに『朝鮮人だから』『在日だから』と言われてしまうので……」
それでも李は、喧噪と重圧の中で日の丸をつけて戦い続け、北京五輪の出場権獲得に貢献。無事代表にも選出された。しかし本番が間近に迫るタイミングで、思わぬアクシデントに見舞われることになる。
(加部 究 / Kiwamu Kabe)