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バスケ川崎の最も“難しい男”と即共鳴 移籍3度目の飯田遼、周囲を驚かせる「距離の縮め方」の極意

バスケットボールBリーグの川崎ブレイブサンダースは、前身の東芝時代の栄光を受け継ぐ国内屈指の強豪クラブ。熱狂的なファンがアリーナをブレイブレッドに染め上げ、チームは毎シーズン優勝争いを展開している。そんな名門のリアルな姿に、選手のインタビューやコート内外のストーリーで迫る連載。第2回では、今季チームに加入した28歳・飯田遼の素顔に迫った。2018年のBリーグデビュー以降、在籍4チーム目で初のB1所属選手となったが、様々な環境でバスケットボールをしてきた男に怯む様子はない。類稀な“コミュ力”を発揮し、川崎の空気感を変える存在として注目度が高まっている。(取材・文=青木 美帆)

天性のコミュニケーション能力の高さを見せる飯田遼(左)。34歳のベテラン長谷川技にも積極的に絡み距離を縮めた【写真:川崎ブレイブサンダース】
天性のコミュニケーション能力の高さを見せる飯田遼(左)。34歳のベテラン長谷川技にも積極的に絡み距離を縮めた【写真:川崎ブレイブサンダース】

連載「川崎ブレイブサンダースNOW」第2回、飯田遼インタビュー前編

 バスケットボールBリーグの川崎ブレイブサンダースは、前身の東芝時代の栄光を受け継ぐ国内屈指の強豪クラブ。熱狂的なファンがアリーナをブレイブレッドに染め上げ、チームは毎シーズン優勝争いを展開している。そんな名門のリアルな姿に、選手のインタビューやコート内外のストーリーで迫る連載。第2回では、今季チームに加入した28歳・飯田遼の素顔に迫った。2018年のBリーグデビュー以降、在籍4チーム目で初のB1所属選手となったが、様々な環境でバスケットボールをしてきた男に怯む様子はない。類稀な“コミュ力”を発揮し、川崎の空気感を変える存在として注目度が高まっている。(取材・文=青木 美帆)

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 今季より川崎ブレイブサンダースに加入した飯田遼は、キャプテンの篠山竜青がシーズン前に「うちのカギを握るかもしれない」と話していた選手だ。

 第1回の連載で触れたとおり、川崎はここ数年、チーム内のコミュニケーションに課題を抱えている。篠山はこの取材時に「今年はなんとしてでも、ここを変えなければいけない」と話していたが、これを促す存在として「若手ともベテランとも、外国籍選手とも積極的に話せる」と評する飯田に大きな期待を寄せていた。

 拓殖大を経て地元の信州ブレイブウォリアーズでプロキャリアをスタートさせた飯田は、身長185センチ、3ポイントシュートを得意としたフォワード。28歳にして今季初めてB1クラブに所属し、ホーム開幕戦からほどないタイミングで実施された当インタビューでは、試合前のセレモニーで上がる花火にびっくりしたと笑っていた。

 創設から8シーズン目を迎えたBリーグは現在、選手やスタッフの移籍が活発化し、1~2年のスパンでクラブを渡り歩く者が珍しくない。その中にあって川崎は在籍5年超という人間が多い少数派クラブであり、そこには良くも悪くもすでにでき上がった長期在籍者たちにとっては当たり前のカルチャーや不文律が存在している。そして新加入選手たちは、まずはそれをつかむことに苦戦する印象がある。

 これまでに3度の移籍を経験している飯田に、新たなコミュニティに加わる時に意識することは何かと尋ねると、飯田はこう言った。

「プレー中もそうでない時も、自分から話しかけることは意識しています。話さないことには、相手が何を考えているかなんて分からないじゃないですか」

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