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女子12人の年350日サバイバル共同生活 元フェアリーJが語る、新体操代表の舞台ウラ

現在、熱戦が繰り広げられている新体操の世界選手権(ブルガリア)。15、16日には団体の総合決勝、種目別決勝が行われ、日本代表「フェアリージャパン」が世界に挑む。東京五輪を2年後に控えた今大会の世界一決戦は、注目ポイントがどこにあるのか。「THE ANSWER」では北京五輪団体代表の坪井保菜美さんに話を聞いた。

スポーツと芸術が好きだった両親が習わせてくれたのが、新体操だったという【写真:編集部】
スポーツと芸術が好きだった両親が習わせてくれたのが、新体操だったという【写真:編集部】

熱戦の世界新体操、北京五輪代表「フェアリージャパン」坪井保菜美さんに聞く

 現在、熱戦が繰り広げられている新体操の世界選手権(ブルガリア)。15、16日には団体の総合決勝、種目別決勝が行われ、日本代表「フェアリージャパン」が世界に挑む。東京五輪を2年後に控えた今大会の世界一決戦は、注目ポイントがどこにあるのか。「THE ANSWER」では北京五輪団体代表の坪井保菜美さんに話を聞いた。

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 華やかにフロアを舞い、5つの手具を使いながら、アクロバティックな演技を見せる新体操。しかし、実際にはどんな競技なのか、馴染みが薄い部分もある。インタビュー前編では現役生活を振り返ってもらいながら、サバイバル形式で年350日をともに過ごす「フェアリージャパン」の過酷な生活の裏側について明かしてくれた。

 ◇ ◇ ◇

 5歳で新体操を始めた坪井さん。スポーツと芸術が好きだった両親が習わせてくれたのが、新体操だったという。

「家の中を走り回るような元気で活発な子で、両親にとっては『そこで走らせておこう』程度で通わせてくれたのがきっかけ。始めてみたら1年くらいで選手コースに声をかけてもらい、小1で初めて地元の岐阜県の大会に出たんです。この試合で一番記憶に残っているのは、いろんな人に見られる緊張、不安もありながら、他の子たちが『頑張ってね』と励ましてくれたり、終わった後に拍手をもらえたことがうれしくて、もっと多くの人に見てもらいたいと思うようになりました」

 幼い頃から感情表現をするのは苦手だったというが、音楽に合わせて踊り、自分を表現できる新体操に惹かれていった。

「個人のカラーを出せるし、踊りが好きと感じていました。素敵な衣装を着たり、普段しないメイクもできます。ゴールを決めれば1点が入るという競技ではない分、手具を使ってそれぞれに異なる曲を演じることが楽しかったです。大きな大会に出たいとか、五輪に出たいとか思ったことは実はなく、当時習っていたコーチのように品のある先生に将来なりたいと思っていました。小さいころから周りより背が大きかったことは新体操に生きたと思います」

 後に170センチまで成長する抜群のスタイルを生かして実力を磨き、中1で個人戦全国大会優勝。強化指定選手になった。順調に有力選手としての階段を上がっていったが、高1で運命を変える1本の電話が鳴った。日本体操協会の山崎浩子氏(現女子強化本部長)からだった。当時、第1期生として募集をかけていたフェアリージャパン選考受験の打診を受けた。

 有力選手を全国から集め、共同生活をさせながら団体戦で08年北京五輪を目指す日本新体操初の試みに、声をかけられたのだ。

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