上野由岐子は「世界一の投手」 “女イチロー”が語る鉄腕「後ろで守れるのは幸せ」
「上野さんの後ろで守れるのはなんて幸せなんだろう」
そして迎えた今回の世界選手権。東京五輪の前哨戦と位置づけられた日本国内での世界一決定戦。10年前と同じように、上野がマウンドに君臨し、山田が打って守った。米国には2連敗。金メダルこそ逃したが、山田にとっては五輪を目指す舞台で、再び上野と一緒にプレーできた喜びをかみしめていた。
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「1番は上野さんの後ろで守れるのはなんて幸せなんだろうということ。世界一の投手なので、本当に幸せです。上野さんは頭が良い方で、その打者に対して、場面に応じた投球をする。だから後ろから見ていてとても勉強になる。私自身バッターとしては配球を読むタイプなので、上野さんの投球を見ていると、自分の打席につながる部分も多いですね」
普段のリーグ戦で対戦すれば、「絶対に打ちたい」という。「上野さんから打てば世界一の打者じゃないですか。あんなに楽しみな対戦はなかなかないです」と目を輝かせる。憧れの存在でもあり、ある意味“ライバル”。そして自身を最大に高めてくれる存在だという。
本番まで2年。山田自身、課題も口にする。「まだまだ足りないこともあります。いつまでも上野さんに頼りっぱなしではいけない」。野手最年長として、完全バックアップを約束。ソフトボール界のためにも、2020年は打倒・米国での金メダルが至上命題。長い12年の月日を経て、ベテランとなった天才打者は集大成の舞台へと向かう。
(THE ANSWER編集部)