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【アジア大会ライター取材日記】いくつもの大勝の裏に感じる、日本の部活動の力

指導者、仲間が近くにいて競技施設が近くにある“当たり前ではない環境”

 最近は、部活動の見直しが叫ばれています。パワーハラスメントのような指導、政治取引のようなリクルート……時代に適さない、あるいは人権を侵害するような問題が明るみになっており、改善が必要なのは間違いありません。ただ、多くの学校で複数の選択肢から、自分が取り組む競技を選べば校内で部活動を行うことができるという点は、非常に恵まれています(最近は過疎化が進み、離島や地方では選択肢がなくなってきていますが……)。もちろん、今後、クラブが取って変わるスタイルでも構わないのですが、少なくとも現状は日本の部活動がスポーツ選手育成の土台になっていることは間違いありません。

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 韓国の仁川で行われた前回大会では、女子サッカーで他国を率いていた日本人監督に話を聞きました。ヨルダンでは、公立校に体育の授業がないことや、イスラム教特有のラマダンという断食を行う時期があることなどで、基礎体力がなかなか上がらないという話をしていたのが印象的でした。興味のあるスポーツを身近な場所ですぐにやってみることができる、指導者やアドバイザーがいる、仲間や相手が近くにいる、競技施設が近くにある。それは、当たり前ではなく、素晴らしい環境なのです。中学や高校に部活動がほとんどない日本におけるマイナー種目の選手は、逆に難しい立場にあると言えます。

 なんだか真面目に考える話になってしまいました。ところで、午前中に終わるはずだった原稿は、終わっていません。子どもの頃に随分と作文や感想文を書かされてきた気がしますが、基礎技術が低いようです。学校でもっと勉強しておけば良かったのかもしれません。

(平野 貴也 / Takaya Hirano)

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