女子ゴルフ界で語り継がれる片手チップイン 岩井明愛、頭の中の「こんな感じ」を体現するセンス
女子ゴルフの国内ツアー・ニチレイレディス(千葉・袖ヶ浦CC新袖C)は、山下美夢有(加賀電子)の今季4勝目、ツアー10勝目で幕を閉じた。双子の姉・岩井明愛(Honda)は3打差の2位で、妹・岩井千怜(Honda)は5打差の3位。ツアー史上初の姉妹で最終日最終組を回り、大会を大いに盛り上げた。特に8番パー4で、明愛が決めた“片手チップイン”は、今後も語り継がれるミラクルショット。彼女のセンス、運動能力の高さを周囲の証言を基に解説する。(取材・文=柳田通斉)

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女子ゴルフの国内ツアー・ニチレイレディス(千葉・袖ヶ浦CC新袖C)は、山下美夢有(加賀電子)の今季4勝目、ツアー10勝目で幕を閉じた。双子の姉・岩井明愛(Honda)は3打差の2位で、妹・岩井千怜(Honda)は5打差の3位。ツアー史上初の姉妹で最終日最終組を回り、大会を大いに盛り上げた。特に8番パー4で、明愛が決めた“片手チップイン”は、今後も語り継がれるミラクルショット。彼女のセンス、運動能力の高さを周囲の証言を基に解説する。(取材・文=柳田通斉)
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8番パー4。衝撃のプレーを目撃した。長くプロゴルフを取材しているが、片手でアプローチをした選手を見たのは初めて。しかも、チップインだった。瞬間、明愛はガッツポーズで、千怜はバンザイ。山下は目を見開いていた。
明愛はこのシーンを振り返って言った。
「パッと思いついたのが、バンカーに足を入れてクラブ短く持って打つか、片手打ちでしたが、『確率的にはどっちが高いのかな』って考えた時に、片手の方が打ちやすかったので、その選択をしました」
実は左打ち、右での両手打ちの素振りもしていたが、明愛はイメージの出た右手だけのアプローチを選択した。
「ピンまで14ヤード。54度ウェッジで打ちました。いつも練習の前に右手、左手と片手打ちをしているので。でも、試合でやったのは初めてです。イメージよりキャリーが足りなかったけど、うまく転がってくれました」
岩井姉妹のコーチ、永井哲二さんは勤務先の練習場・リンクスゴルフクラブ(埼玉・毛呂山町)におり、このシーンを映像で確認した。
「すごいイマジネーションですね。確かに中学時代から練習前に、片手打ちをやってきたので、『やれる』という自信があったのでしょう。コツは右手首の角度を固定して降ろす。それをあのライと優勝争いの状況で完璧にできたことがすごいです。あらためて、あきちゃん(明愛)のセンスと能力の高さを感じました」
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