【パンパシ水泳】萩野公介、いまだ残る“後遺症” ネクタイを結べない右肘で掴んだ2つのメダル
故障をプラスに変えた心の強さ「自分って凄く水泳が好きなんだなと」
しかし、そんな日常生活に及ぼすほどの影響があっても「経験が人を変えていくと思っているので。怪我も一つの経験なので」と言って決して言い訳にすることがない。むしろ「怪我があって考える時間もあったし、精神的に成長できた」とプラスに捉えている。その裏で気づいたこともあった。
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「怪我という経験が体も変えたけど、気持ちも自分の人生を変えてくれた。泳げなかったり、結果が出なかったり、苦しい時期はいっぱいあったけど、その時にふと『まだまだ、これから』『もっといい泳ぎをしたい』と考える。なんでそう考えるかというと、自分って凄く水泳が好きなんだなと。それって水泳が好きじゃないと思えないので」
もう、怪我をする前の肘は戻ってこない。それでも、萩野は今いる自分を受け入れ、前を向き、泳ぎ続けている。肘の状態については「やっと準備できた感じ」という。2つのメダルは復活の印。レース後、「僕もまだまだ強くなります」と力強く言った表情は吹っ切れていた。
(THE ANSWER編集部)