練習しすぎで「明日が憂鬱ではいけない」 日本で高校生指導、元Jリーグ助っ人が説く大切なこと
日々の練習では「明日が楽しみな状態で今日を終える」ことが一番大事
そしてストヤノフが、長く続けるために何より強調するのが「楽しむ」ことだ。
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「今日のトレーニングが終わったら、明日は何をできるようにしようか考える。その繰り返しが選手たちを成長させます。そのためには、今日トレーニングをやり過ぎて、明日が来るのが『やばい……』と憂鬱になるようではいけない。明日が楽しみな状態で今日を終える。これが一番大事なんです」
不安や緊張を抱えてプレーをするのではなく、楽しく伸び伸びと試合に臨む。こうした姿勢から、バルカン諸国で根づいた「美しいサッカー」が育まれてくるのだという。
「必要以上に緊張していたら自分を表現するのが難しくなる。選手たちにはエンジョイとスマイル。それが最も必要なんですよ」
日本に住み始めて18年目になる。まだ流暢な日本語ではない。しかし少ないボキャブラリーでも積極的に明るく話しかけてくるストヤノフは、すでに選手たちの心を掴んでいるそうである。(文中敬称略)
(加部 究 / Kiwamu Kabe)