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悲願のリーグワン1部昇格の舞台裏 三重ホンダヒート、入替戦の重圧はね返した信頼と対応力

今季の新加入選手だった藤田慶和。昇格達成へ重圧があったことを明かした【写真:三重ホンダヒート】
今季の新加入選手だった藤田慶和。昇格達成へ重圧があったことを明かした【写真:三重ホンダヒート】

指揮官と選手との信頼感も力に

 以前、上田HCは15対15の練習をする意図について、こうも説明していた。

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「僕は五感を使うことが大事だと思っています。五感は、試合と同じ大きさのフィールドで同じ人数でやらない限りは育たない。15人対15人という人数で、互いの距離感、幅や深さが流動的に変わっていくなかでアジャストする能力をつけていかないと伸びないだろうと考えています」

 相手に攻め込まれた我慢の時間帯も、「キャプテンの古田がしっかりとまとめてくれた」と、上田HCは具体的な指示を与えなかったと言う。指揮官と選手の信頼も、このチームの強さだ。

「目標としていたD1昇格を達成することができて自分自身も本当に嬉しいですし、チームとしてもすごく嬉しく思っています。まずはしっかりと喜んで、来シーズンはD1で戦うので、さらにレベルアップして、また違ったホンダヒートを表現できればいいなと考えています」(古田)

「ここがゴールではない。やっとスタートラインに立ったイメージです。ここから優勝を目指さないといけないチームだと思うので、D1で戦っていけるようにしっかりと鍛錬しなければいけないですし、昨シーズン昇格した三菱(三菱重工相模原ダイナボアーズ)が旋風を巻き起こしたように、僕たちも同じくらい、それ以上を目指していかなければいけないと思うので、しっかりと来年に備えたいと思います」(藤田)

 喜びも束の間、来シーズンをD1で戦う準備はすでに始められている。

(山田 智子 / Tomoko Yamada)

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山田 智子

愛知県名古屋市生まれ。公益財団法人日本サッカー協会に勤務し、2011 FIFA女子ワールドカップにも帯同。その後、フリーランスのスポーツライターに転身し、東海地方を中心に、サッカー、バスケットボール、フィギュアスケートなどを題材にしたインタビュー記事の執筆を行う。

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