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三笘薫は「ほんまにネイマール」 乾貴士が脱帽する無双ドリブラーの共通点「3人目まで見てる」

選手として「別格だった」香川真司と柿谷曜一朗

 乾が過去、日本代表やJリーグを見てきたなかで、三笘ほどの可能性や凄さを感じさせる選手はいたのだろうか。

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「過去、凄いなと思ったのは、香川真司、柿谷曜一朗ですね。この2人はプレーヤーとしては別格でした。ボールタッチで言えば、曜一朗と(小野)伸二さんです。もう天才的すぎる。(中村)俊輔さんも上手かったなぁと思いますね。あと、楠神(順平)さんですね。最初見た時は、こんな上手い人がいるんやって衝撃を受けました。伸二さんは今も現役ですし、まだまだやれそう。三笘くんもできるだけ長くプレーして、楽しませてほしいですね」

 カタールW杯で三笘は基本的にベンチが多かった。スーパーサブとして後半、大事なシーンで起用され、相手の体力とメンタルを奪い、日本の攻撃を活性化した。

 3月末に2期目のスタートを切った森保一監督の初陣では、ウルグアイ戦、コロンビア戦と2試合ともスタメンで起用された。そこに三笘に対する森保監督の信頼が見て取れる。

 三笘はこれからの日本代表の中心、エースになれるのだろうか。

「僕は、三笘くんと一緒にやったことがないので、守備の部分がどうなのかは見たことがないんです。ただ僕が監督なら三笘くんをスタメンで使って、彼の攻撃力をどんどん生かす感じでやりますね。ただ、彼はジョーカーの役割もきっちりと果たしてくれる。そこで結果を出しているので、多少迷うところもありますが……。いずれにせよ、これからも結果を出して、エースと呼ばれる存在になってほしいです」

 3月の日本代表戦では、三笘がボールを持つとスタジアムのボルテージが一気に上がり、大歓声に包まれた。18年のロシアW杯の直後に国内で日本代表の試合が開催され、乾が出場していたらどうなっていただろうか。きっと三笘に負けないくらい大きな歓声が、スタジアムに響いたはずだ。

(佐藤 俊 / Shun Sato)

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乾 貴士

サッカー元日本代表 
1988年6月2日生まれ、滋賀県出身。野洲高2年時に“セクシーフットボール”と呼ばれた攻撃的なサッカーで高校選手権初優勝。2007年に横浜F・マリノスでJリーグデビュー、翌08年のセレッソ大阪への期限付き移籍を機に香川真司とのホットラインを確立し飛躍した。11年夏にドイツ2部ボーフムへ移籍すると、翌シーズンからは同1部フランクフルトでプレー。15年にはエイバルと契約し、念願のスペイン上陸を果たす。リーガ・エスパニョーラで通算6シーズンを戦い、166試合16得点はともに日本人選手の最多記録。C大阪への復帰を経て、昨年7月に清水エスパルスに加入。2年目の今季は自身14年ぶりのJ2を戦う。日本代表通算36試合6得点。18年ロシアW杯では2ゴールを奪い、日本のベスト16進出に貢献した。

佐藤 俊

1963年生まれ。青山学院大学経営学部を卒業後、出版社勤務を経て1993年にフリーランスとして独立。W杯や五輪を現地取材するなどサッカーを中心に追いながら、大学駅伝などの陸上競技や卓球、伝統芸能まで幅広く執筆する。『箱根0区を駆ける者たち』(幻冬舎)、『学ぶ人 宮本恒靖』(文藝春秋)、『越境フットボーラー』(角川書店)、『箱根奪取』(集英社)など著書多数。2019年からは自ら本格的にマラソンを始め、記録更新を追い求めている。

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