那須川天心、「通用しねぇだろ」の言葉に無関心 異色新人ボクサーは自ら期待を求めた
キックボクシング界で“神童”と呼ばれた那須川天心(帝拳)が1日、東京・後楽園ホールで公開スパーリングに臨んだ。8日に東京・有明アリーナで日本バンタム級2位・与那覇勇気(真正)とのスーパーバンタム級ノンタイトル6回戦(Amazon プライム・ビデオで生配信)でボクシングデビュー予定。この日はジムメートの日本同級11位・福井勝也と3分×2回のスパーを披露し、自らファンの期待を上げる内容と発言を繰り返した。(文=THE ANSWER編集部・浜田 洋平)
那須川天心が公開スパー
キックボクシング界で“神童”と呼ばれた那須川天心(帝拳)が1日、東京・後楽園ホールで公開スパーリングに臨んだ。8日に東京・有明アリーナで日本バンタム級2位・与那覇勇気(真正)とのスーパーバンタム級ノンタイトル6回戦(Amazon プライム・ビデオで生配信)でボクシングデビュー予定。この日はジムメートの日本同級11位・福井勝也と3分×2回のスパーを披露し、自らファンの期待を上げる内容と発言を繰り返した。(文=THE ANSWER編集部・浜田 洋平)
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神童が興行に花を添えた。那須川はスパー前からハイテンション。開場前のリングチェックでは、ロープ4本の間ではなく、一番上を飛び越えてリングに入った。踊るようにキャンバスの感触を確かめ、バク転や受け身を取る場面も。笑顔を見せ、ワクワクが止まらないようだった。
第2試合後の公開スパーで登場し、花道で一礼。空気を楽しむかのように観客とハイタッチしながらリングに上がった。「ボクサー・那須川天心」のお披露目となり、スマートホンで動画を撮る一般客。名前がコールされると、那須川は「かめはめ波」ポーズを取って盛り上げた。
スパーはヘッドギアあり、試合より大きい14オンスのグラブを使用。ワンツーを放ち、相手のパンチは抜群のスピードで避けきった。あえてコーナーを背に留まり、攻撃を誘う場面も。上体の動きだけでパンチをかわし、カウンターを打ち込んだ。2回は軽快なステップからコンビネーションも。大粒の汗を流し、自信ありげに聖地の歓声に応えた。
「まずはボクシングファンの皆さん、初めまして那須川天心です。だいぶボクシングの動きになってきたと思うけど、皆さんどうでした? 動けていたでしょ? (後楽園ホールの雰囲気は)カッケェなって思う。スゲェ。ボクシング界にやってきて、自分が新たな風を吹かすことができるのをワクワクしています」
今興行は、動画配信サービス「U-NEXT」が独占生配信する「WHO’S NEXT DYNAMIC GLOVE on U-NEXT」第1弾のスペシャルイベントとして行われた。約70年続いた帝拳ジム主催興行「ダイナミックグローブ」の新シリーズ。毎月第1土曜に行われ、将来は世界戦の配信も見据えられている。
この日、那須川は尾川堅一、岩田翔吉のジム先輩の再起戦を盛り上げる格好となった。通常なら試合前は手の内や動きの癖などを隠すため、動画がネット上などで出回ることは避けるもの。異例のオープン態勢となったが、「全部は見せないですけど、ここまでやってきた技や動きをしっかりとやった。お客さんあっての興行なので、そういうのを意識しました」と魅せることにこだわった。
「やっぱりこうやって満員の後楽園ホールでできるのは緊張感がある。熱を感じたので試合前にいい経験をさせていただきました。(ファンの反応は)迎えてくれる感じで嬉しかった。温かい気持ちでやれた」