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海外スケーターが日本ファン絶賛の理由 フィギュア世界選手権で“魔法の空間”生んだ力

日本人スケーターの背中を押した温かい声援

 大会では自己ベストを更新する選手も目立った。そのパフォーマンスを引き出した要因にも、温かい後押しがあったようにも思える。

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 日本の選手たちも語っている。

「最初は久しぶりで舞い上がって緊張したけれどだんだん力になって。もうひと踏ん張り頑張ろうって思えるような声援を送って下さいました」(坂本花織)

「最後まで滑りきれるか不安がありましたけど、声援がすごくて背中をぐーって押してもらえました」(三原舞依)

「5分間練習の最後1分くらいで『頑張れー』って言ってくれていて、本当に緊張感が高かったけど、そこで頑張らなきゃなって気持ちにさせてもらえました」(高橋)

「会場の皆さんの声援が、足が止まりそうなところで力をくれました」(木原)

 国内外のスケーターに感銘を与えた声援もまた、日本のフィギュアスケートが培ってきた1つの「力」であることを感じさせた。そしてそれはまた、今大会に出場した選手ばかりでなく、ペアやアイスダンスを含め、続こうとしている選手の力にもなり得る。

 2023年の世界選手権は、こうして盛況とともに幕を閉じた。

(松原 孝臣 / Takaomi Matsubara)

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松原 孝臣

1967年生まれ。早稲田大学を卒業後、出版社勤務を経てフリーライターに。その後スポーツ総合誌「Number」の編集に10年携わり、再びフリーとなってノンフィクションなど幅広い分野で執筆している。スポーツでは主に五輪競技を中心に追い、夏季は2004年アテネ大会以降、冬季は2002年ソルトレークシティ大会から現地で取材。著書に『高齢者は社会資源だ』(ハリウコミュニケーションズ)、『フライングガールズ―高梨沙羅と女子ジャンプの挑戦―』(文藝春秋)、『メダリストに学ぶ前人未到の結果を出す力』(クロスメディア・パブリッシング)などがある。

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