軟式野球は「硬式のレベルが下がった版ではない」 宮城教育大35歳監督が情熱注ぐ理由
中学の部活で軟式野球を選ぶ子供の数は減少傾向
スポーツや部活の選択肢が増え、野球の競技人口が伸び悩むなかで、特に軟式は野球の「入り口」にふさわしい競技でありながら多くの課題を抱えている。中学の部活で軟式野球を選ぶ子供の数は減少傾向にあり、仙台市の場合は10年前と比べて半減したと言われている。高校からは硬式野球を選ぶのが定石となっており、兵庫・明石にある軟式野球の「聖地」が甲子園ほどの注目度を持っていないのも現状だ。その危機感が、畠山を突き動かしている。
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「軟式野球をやって、硬式野球と全然違うなと感じてもらいたい。軟式野球は『硬式野球のレベルが下がった版』ではないし、毎日の練習で軟式球の扱いが上手くなったり、軟式野球を極めたりすることのできる環境があると伝えていきたい」
自らを成長させてくれた軟式野球に恩返しするため、大好きな野球界を盛り上げるため――。畠山は歩みを止めない。(文中敬称略)
(川浪 康太郎 / Kotaro Kawanami)