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W杯4強のカギはリーグワンにあり? リーチの言葉から探るラグビー日本代表強化の道

ワールドクラスを体感できるリーグワンの実力者たち

 今季リーグワンに加入する選手を見ても、W杯で激突するイングランド、アルゼンチン代表選手に匹敵するポテンシャルの持ち主が居並ぶ。埼玉WKのLO(ロック)ルード・デヤハー、CTB(センター)ダミアン・デアレンデは、ともに南アフリカ代表で50キャップを超える実績を持ち、代表戦でも高いフィジカリティーを発散してきた。

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 同様に世界クラスのフィジカルを持つのは、ニュージーランド代表15キャップのCTBンガニ・ラウマペ(神戸)、イングランド代表22キャップのNO8(ナンバーエイト)ネイサン・ヒューズ(リコーブラックラムズ東京)もパワーと運動量が光る。日本でも人気の南アフリカ代表SH(スクラムハーフ)ファフ・デクラーク(横浜キヤノンイーグルス)のハイパントからのアタックや密集サイドの厳しい防御、そしてオーストラリア代表キャップ59のSO(スタンドオフ)/CTBマット・トゥームア(三菱重工相模原ダイナボアーズ)の戦術的なキックも、リーグ内でワールドクラスを体感できるはずだ。

 最後に、リーグ自体の展望をしておこう。今季も国内2連覇中の埼玉WKと決勝で弾き返されてきた東京SGを軸にした覇権争いになりそうだ。

 埼玉WKは、伝統の防御からのアタックという形を確立した上で、プレシーズンでは多くの代表メンバーを欠くなかで、SO/FB(フルバック)山沢京平、CTB長田智希ら若手を積極的に起用して、選手層に厚みを持たせることに力を注いできた。昨季の左膝の負傷で代表を離れてリハビリを続けてきたSO松田力也も、12月3日の東京SGとのプレシーズンマッチで実戦復帰。厳しい相手防御の中で相手のスペースを突く鋭いパス、トライに繋がるキックパスを繰り出すなど、視野の広さを生かした冷静な状況判断で復調をアピールした。

 プレシーズンはSOでの起用が続いた山沢京平だが、この日の松田のパフォーマンス、兄・拓也の代表でのプレーを見れば、身体能力を生かしたFBを軸に、SOもカバーするユーティリティーでメンバー入りを狙うことになりそうだ。東京SGは、田中澄憲新監督が伝統のアタッキングラグビーをさらに追求するなかで、FB雲山弘貴、CTBイザヤ・プニヴァイら20代前半の新しい力でチームの肉付けを図る。この直接対戦は40分3セットの変則ゲームを東京SGが35-26で制したが、不在だった代表勢も加わる公式戦の決着が注目される。

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吉田 宏

サンケイスポーツ紙で1995年からラグビー担当となり、担当記者1人の時代も含めて20年以上に渡り365日欠かさずラグビー情報を掲載し続けた。1996年アトランタ五輪でのサッカー日本代表のブラジル撃破と2015年ラグビーW杯の南アフリカ戦勝利という、歴史に残る番狂わせ2試合を現場記者として取材。2019年4月から、フリーランスのラグビーライターとして取材を続けている。長い担当記者として培った人脈や情報網を生かし、向井昭吾、ジョン・カーワン、エディー・ジョーンズら歴代の日本代表指導者人事などをスクープ。ラグビーW杯は1999、2003、07、11、15、19、23年と7大会連続で取材。

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