W杯4強のカギはリーグワンにあり? リーチの言葉から探るラグビー日本代表強化の道
昨季誕生したラグビーの国内最高峰を争うジャパンラグビー・リーグワンは、12月17日に2シーズン目のキックオフを迎える。5月20日の決勝戦まで国内最強を懸けた戦いが続くが、今季は大会後の9月にワールドカップ(W杯)フランス大会が待ち受ける特別なシーズン。前回大会のベスト8超えに挑む日本代表だが、今秋のテストマッチではW杯でも対戦するイングランド、そして開催国フランスらに3連敗と厳しい結果を突きつけられた。開幕までに残された9か月での巻き返しのためには、国内最強リーグを強化に結びつける必要もある。2008年の代表入りから15シーズンにわたり日本代表を牽引してきたFL(フランカー)リーチ・マイケル(東芝ブレイブルーパス東京)の言葉を通じて、国内最強リーグが日本代表のW杯4強入りに果たすものは何かを読み解く。(取材・文=吉田 宏)
国内ラグビー最高峰のリーグワン、創設2シーズン目が17日に開幕
昨季誕生したラグビーの国内最高峰を争うジャパンラグビー・リーグワンは、12月17日に2シーズン目のキックオフを迎える。5月20日の決勝戦まで国内最強を懸けた戦いが続くが、今季は大会後の9月にワールドカップ(W杯)フランス大会が待ち受ける特別なシーズン。前回大会のベスト8超えに挑む日本代表だが、今秋のテストマッチではW杯でも対戦するイングランド、そして開催国フランスらに3連敗と厳しい結果を突きつけられた。開幕までに残された9か月での巻き返しのためには、国内最強リーグを強化に結びつける必要もある。2008年の代表入りから15シーズンにわたり日本代表を牽引してきたFL(フランカー)リーチ・マイケル(東芝ブレイブルーパス東京)の言葉を通じて、国内最強リーグが日本代表のW杯4強入りに果たすものは何かを読み解く。(取材・文=吉田 宏)
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カウントダウンが進むリーグワン2022-23のキックオフ。前身のトップリーグから続く3連覇に挑む埼玉パナソニックワイルドナイツ、決勝で苦杯をなめてきた東京サントリーサンゴリアス、そして捲土重来を期すBL東京、コベルコ神戸スティーラーズらがどんな戦いを演じるのか、そして今季も大挙来日する世界のビッグネームにファンの注目が集まるなかで、リーチが開幕への思いを語った。
「絶好調です。すごくワクワクしています。昨シーズンの東芝ブレイブルーパスは終盤にすごく調子が上がってきたので、それを開幕から継続していきたい」
11月28日に行われたリーグワンのプレスカンファレンスで、自信と闘志を漲らせた。トップリーグでは優勝5度を誇るBL東京だが、2009-10シーズンの優勝を最後に覇権から遠ざかる。昨季は15-16シーズン以来のトップ4(4位)に食い込み、復活への手応えを掴んだ。17日の開幕戦の相手は王者・埼玉WK。相手に不足はない。チームの王座奪還と自身初の国内タイトルに挑むリーチだが、同時にターゲットに据えるのが4度目の出場を目指す来年のW杯での日本代表の躍進だ。
「リーグワンで代表メンバー個人個人が課題を持ってプレーして、手応えを掴んで挑戦したい」
15年大会で優勝候補の南アフリカを撃破して、19年には初の8強入り。日本代表は、“ティア1”と呼ばれる常に世界ランク一桁台に立つ強豪国に肉薄する実力をつけてきた。日本ラグビー協会、そして代表チームが来年の大会で掲げるのは前回超えのベスト4入り。19年に結果を残したジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC)の契約を23年末まで延長して、継続的な強化を続けてきた。