一晩で蘇った張本智和、まさかのアイスやけ食いで2勝「食べないとやっていけない」【世界卓球】
「あと10年、20年も卓球をやる中で、毎回真面目に負けを受け入れられない」
いつも大きな大会では節制し、多くを我慢する生活。今回はどうしても自分のプレーに納得がいかず、甘いものをやけ食いしてストレスを発散した。幼い頃は試合で負ければ、コーチの両親に叱られ、反省するのが日課。しかし、早くから重圧のかかる大舞台で戦い続ける19歳は、長い現役生活を見据えて定期的に“はけ口”を作っているという。
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「僕は負けた日は結構ヤケクソ。こうやってアイスを食べたり、風呂に入らずに寝たりとか。ちょっと汚いですけどね(笑)。元気がない時は無理に元気を出させず、流れに身を任せてそのまま休んだり、自分がしたいことをしたり。負けた日に無理に我慢するのは良くないと思っています。
あと10年、20年と卓球をやっていく中で、毎回、毎回、真面目に負けを受け入れていたらやっていけないなと思っているので。今回は試合期間中ですけど、思い切って少し大げさにリラックスしました。アイスを食べてちょっと満足できた。(休みに)どんなことしても結局は試合で勝てばいいので、今回これで勝てたのは良かったです」
もちろん、技術面の課題を反省したのは言うまでもない。前日はレシーブが不調だったため、チキータやツッツキなどを修正。自分が打てない時は相手に打たせたり、強打をさせないレシーブを心掛けたりした。
12年ぶりにメダルなしに終わった前回2018年のリベンジを狙う大会。4日のグループリーグ最終戦は世界ランク39位のハンガリーと対戦する。勝てば首位通過だ。
「今日は100%に近いプレーができた。もちろんこれを求めたいですけど、今日と同じことをして今日のようなプレーをするんじゃなくて、毎日毎日その日のベストの生活をして、思い切ったプレーをできるように調整していきたいです」
長い大会期間中に身も心も立て直せるのは経験の証。頼もしいエースが戻ってきた。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)