新庄BIGBOSSの「意外性」を卓球へ 常識外れのカットマンを目指す主将・佐藤瞳の極意【世界卓球】
19年には中国最強女王に2連勝、カットマンとして「相手を嫌がらせる存在に」
今回の日本代表では唯一のカットマン。「エンドレスリターン」と称される守備力の高さに自信を持つ。17年の国際大会では一度に10分13秒(766回)もラリーを繰り返し、国際卓球連盟から「卓球史上最も長いラリー」として紹介された。一番の持ち味は粘り強さ。コートを広く使いながら相手を徐々に苦しめていく。
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「そこを存分に使って、相手を嫌がらせる存在になれるような試合をしていきたい。広く動き回るのは注目ポイントです。カットマンなので、どうしても左右に広く打たれることが多いんですけど、そこを拾って相手を苦しめていく。相手が『まだ抜けないのか』と思うところまで粘り、そこから逆襲して攻撃に結びつける。忍耐力も自信があります。見ている方も楽しめると思うので、そういうところを見ていただけたらと思います」
19年にはジャパンオープン、ITTFワールドツアーグランドファイナルでリオ五輪女王の丁寧(中国)に2連勝。世界ランク1位にも君臨した最強選手を倒す極意は、日本にとって大きな存在となりそうだ。
世界卓球は2019年の個人戦に出場した。橋本帆乃香とペアを組んだダブルス準決勝で伊藤、早田ペアに敗れたものの、銅メダルを獲得。今年3月の代表選考会で4強入りし、出場権を掴みとった。団体戦は世界卓球では初めてだが、アジア選手権やTリーグなどで経験し、雰囲気を熟知している。
「個人戦より責任感が凄く大きい。シングルスに責任感がないわけではないですが、やっぱり自分の試合がチームの勝利に直接関係するので、自分のエネルギーがより湧いてきたり、良いプレッシャーになったりする。後ろで応援してくれる人がいっぱいいる。みんなでまとまっている感じが凄く良いです」
カットマンが技を見せつければ、国籍に関わらずスタンドが沸く。「良いラリーが続いた時、カットマン側についてくれるんですよ。それも武器にして相手にプレッシャーをかける感じが楽しいです」。個性豊かで和気あいあいとした元気溢れるチーム。直近3大会は全て銀メダルだった。目標は一つしかない。
「やっぱり中国を倒して金メダルを獲るのが目標です」
51年ぶりの快挙へ、キャプテンの存在は欠かせない。
(第5回は横谷晟が登場)
◆世界卓球 9月30日からグループリーグが行われ、上位16の国と地域が10月5日からの決勝トーナメントに進出。テレビ東京系&BSテレ東で連日放送。中継キャッチフレーズは「新時代の、目撃者になる。」
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)