男子200m平泳ぎで驚異の世界新 19歳・渡辺一平が描く雄大な青写真
渡辺の成長の裏に「大きな存在」
「早稲田には坂井聖人さんや瀬戸大也さん、渡部香生子といった日本代表レベルの選手がいます。そういったレベルの選手と一緒に練習できることは僕にとってすごく大きいです」
特に大きな存在として挙げたのは坂井聖人である。坂井はリオ五輪男子200メートルバタフライで金メダルのマイケル・フェルプス(米国)とわずか0.04秒差の2位で銀メダルを獲得したことで一躍有名になったが、2人はリオデジャネイロオリンピック前にメキシコで共に事前合宿を行なって、今もお互いに切磋琢磨し合う関係だという。
「メキシコでは僕と聖人さんの2人きりで、周りの選手に気を取られずに集中して練習できました。練習中くじけそうになった時は2人で言い合ったり、練習で聖人さんが速かったら、僕は気持ちを入れ直したりして。聖人さんはすごく練習が強いので、ムカつくことが多いですけどね(笑)。練習中、1回も勝たせてもらえないくらいですからね」
そう渡辺は笑ったが、冗談を言い合える関係からもその関係の良好さがうかがえる。