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権田修一の好セーブは「3つの要素が重なった」 楢﨑正剛が見抜いた日本代表GKの技術

スポーツチャンネル「DAZN」とパートナーメディアで構成される「DAZN Jリーグ推進委員会」との連動企画で、元日本代表として活躍した楢﨑正剛氏は、2022シーズンのJ1リーグ、8月の「月間ベストセーブ」に清水エスパルスGKの権田修一の好セーブを選んだ。(文=藤井 雅彦)

清水エスパルスGKの権田修一【写真:Getty Images】
清水エスパルスGKの権田修一【写真:Getty Images】

【DAZN月間表彰】第26節柏戦の好セーブを選出「ここ数年で着実にスケールアップ」

 スポーツチャンネル「DAZN」とパートナーメディアで構成される「DAZN Jリーグ推進委員会」との連動企画で、元日本代表として活躍した楢﨑正剛氏は、2022シーズンのJ1リーグ、8月の「月間ベストセーブ」に清水エスパルスGKの権田修一の好セーブを選んだ。(文=藤井 雅彦)

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 8月を3勝1分の無敗で駆け抜けた清水エスパルスの守護神といえば、日本代表GK権田修一だ。チームが下位に低迷する状況でも安定したパフォーマンスは健在。肩書きに恥じないクオリティで存在感を示している。

 その活躍には元日本代表GK楢﨑正剛氏も「日本代表としてプレーすることでパフォーマンスを上げていると感じますし、彼の場合は海外クラブでプレーした経験も含めて大きいのでしょう。ここ数年で着実にスケールアップしていると思います」と目を細める。

 その権田のファインセーブが8月の月間ベストセーブだ。

 第26節柏レイソルとの一戦の後半30分、清水が1-0でリードした状況でのワンプレーだった。清水DFが一度はクロスのボールを弾き返したが、これが再び柏のボールに。次の瞬間、ペナルティエリア内の右寄りでボールを持ったMFドッジが強烈なシュートを放つ。これに素早く反応した権田はシュートストップに成功し、ピンチを逃れた。

 楢﨑氏の着眼点はこのシーンのみならず、試合全体の流れを踏まえたものだった。

「この試合では権田選手の好セーブの数々で終盤まで失点することなく試合を推移させていました。そして残り時間が15分くらいになった終盤にも、こういったプレーでチームを引き締めている。前半からシュートをしっかり止めてきたことで、体が自然と動く感覚があって動いていたでしょうし、気分的にも良い雰囲気でプレーできていたのかもしれません」

 ドッジのシュートは鋭い足の振りからスライス回転がかかり、確実に枠を捕えていた。GKの反応が少しでも遅れていれば、失点は免れなかっただろう。

「スピードのあるボールが飛んできましたが、ファーサイドに来るという予測ができていたのでしょう。簡単なシュートではありませんでしたが、シンプルによく止めたと思います。タイミング、ポジショニング、そしてリアクション。この3つの要素がしっかり重なり、ファインセーブになりました」

 この試合、清水は後半アディショナルタイムに失点し、1-1の引き分けに終わる。好セーブを連発した権田にとって満足できる結果ではなかったかもしれないが、楢﨑氏は「展開的には妥当な部分もある」と頷き、こう続けた。

「権田選手の立場からすれば勝ち点3が欲しかった試合だと思いますが、プレーの質そのものはチームに貴重な勝ち点1をもたらすものでした。先制点を与えず、リードしたまま終盤に持ち込むことができたのも彼の力が大きかった。そこはしっかりと評価されるべきポイントだと思います」

 残留争いから一歩抜け出した感のある清水において、権田が果たすべき役割は大きい。日本代表としてピッチに立つ機会が多い選手だからこそ、周囲からの要求はおのずと高くなる。

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