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1月3日早朝、芦ノ湖で箱根駅伝ランナー観察 実は“走りオタク”内川聖一の新たな挑戦

プロ野球・ヤクルトの内川聖一内野手が「THE ANSWER」のインタビューに応じ、自身のキャリアと未来について語った。首位打者と最多安打を各2度、最多安打を1度。横浜(現DeNA)、ソフトバンクとセ・パ両リーグを経験し、ソフトバンク時代は日本一7度と常勝軍団の中枢に君臨した希代のヒットメーカー。前編では、プロ22年目の今シーズンに挑む心境とともに、このオフに取り組んだ新たな挑戦について明かした。それは“走りの検定”。バットで成り上がった男が、40歳を迎えるシーズンに向け、意外な領域に挑んだ背景には深い理由があった。(取材・文=THE ANSWER・神原 英彰)

ヤクルトの内川聖一【写真:(C)ヤクルト球団】
ヤクルトの内川聖一【写真:(C)ヤクルト球団】

インタビュー前編、プロ22年目を迎えるオフに取り組んだ意外な挑戦とは

 プロ野球・ヤクルトの内川聖一内野手が「THE ANSWER」のインタビューに応じ、自身のキャリアと未来について語った。首位打者と最多安打を各2度、最多安打を1度。横浜(現DeNA)、ソフトバンクとセ・パ両リーグを経験し、ソフトバンク時代は日本一7度と常勝軍団の中枢に君臨した希代のヒットメーカー。前編では、プロ22年目の今シーズンに挑む心境とともに、このオフに取り組んだ新たな挑戦について明かした。それは“走りの検定”。バットで成り上がった男が、40歳を迎えるシーズンに向け、意外な領域に挑んだ背景には深い理由があった。(取材・文=THE ANSWER編集部・神原 英彰)

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 ◇ ◇ ◇

 内川聖一はプロ22年目の2022年シーズンを迎えた。

「野球選手として段階を踏んできている、とは思います。振り返ると、若い時にレギュラーを獲るために頑張ってきた時期があって、そのレギュラーを守るための時期があって、レギュラーを守る+チームの勝敗も背負わなければいけない時期があった。でも、今はそこを通り越えて、最後、チームのために何ができるかという時期。なので、今、僕自身は1軍に何かあった時に『いつでも行けますよ』というものを作りながらやっていく段階に来ているかなと思います」

 インタビューを実施したのは、毎年恒例の地元・大分での自主トレを終えた1月のこと。ベテランらしく、置かれた状況を冷静に見つめながら想いを語っていた。

 その足跡を振り返ると、プロ野球史に刻まれるほど輝かしいキャリアだ。

 大分工高から2000年ドラフト1位で横浜入団。高卒1年目で1軍デビューしたが、素質が花開いたのは8年目の2008年だ。最多安打、最高出塁率とともに、右打者として史上最高打率.378で首位打者を獲得。希代のヒットメーカーとして地位を確立し、ソフトバンクに移籍した1年目の2011年には史上2人目のセ・パ両リーグ首位打者に輝いた。侍ジャパンの一員として、優勝した2009年大会をはじめWBCに3度出場。プロ野球で放った安打はこれまで実に2182を数える。

 転機になったのは、プロのキャリアで初めて1軍出場なしに終わった2020年。オフにソフトバンクを退団し、ヤクルトに移籍した。翌21年は主に代打で存在感を発揮し、チームの6年ぶりリーグ優勝で出場した日本シリーズでは、自身に限っては日本一5連覇という偉業も達成した。そして、迎えた今シーズン。若手とともにファームの戸田で過ごす日々にもちろん、満足することはないが、今年40歳を迎える選手としての「時期」を自覚する通り、悲壮感はない。

「むしろこの歳になってから、また野球がちょっと楽しいなと思わせてもらっている部分もありますから。試合ではプレッシャーとか、打たなきゃとか、いろいろあって楽しむ余裕はないですけど。自分自身を探求したり、その求めるものに対して『俺は年齢に絶対負けないぞ』と思いながらやったり、その感じが面白くなってきている時期。もちろん個人のことも大事ですが、チームから何を求められているのかをしっかりと感じながら、最後までやっていきたい」

 泰然と語った覚悟を示すように、内川は今なお変化を求め、成長を追い、挑戦を続けている。

 そして、そのスタンスこそが、この男を一流たらしめる要因でもある。

 若くて活きのいい選手が耳目を集め、昨オフ、新たなチャレンジをしてきたことはあまり知られていない。

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