闘莉王が日本代表に説く“弱者の戦術”「規律、謙虚さ、チームメートに対する信頼」
サッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会開幕まであと2日。今回で6度目の世界一決定戦に臨む日本代表のこれまでの最高到達点は2002年日韓大会と10年南アフリカ大会のベスト16だが、南ア大会で最終ラインからチームを鼓舞し、貢献したのがDF田中マルクス闘莉王(京都サンガF.C.)だった。
W杯戦士・闘莉王が単独インタビューに応じ、西野ジャパンに提言
サッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会開幕まであと2日。今回で6度目の世界一決定戦に臨む日本代表のこれまでの最高到達点は2002年日韓大会と10年南アフリカ大会のベスト16だが、南ア大会で最終ラインからチームを鼓舞し、貢献したのがDF田中マルクス闘莉王(京都サンガF.C.)だった。
【特集】「本当に応援したくなるような戦いを――」闘将が日本代表に伝えたいメッセージ / サッカー 田中マルクス闘莉王選手インタビュー(GROWINGへ)
勇壮な鼓舞と強烈なリーダーシップから「闘将」と呼ばれる男は単独取材に応じ、西野朗監督率いる日本代表に対し、「自分たちのサッカー」を掲げて惨敗に終わった2014年ブラジル大会の失敗から学び、「規律」「謙虚さ」「味方への信頼」を前面に押し出す戦いを期待した。
【注目】育成とその先の未来へ 野球少年・少女、保護者や指導者が知りたい現場の今を発信、野球育成解決サイト「First Pitch」はこちら
「日本のサッカーの強さはどこにあるのでしょう。スピードでも高さでもパワーでもありません。テクニックも上がってきましたが、世界のスーパースターを見れば敵いません。では、どこで対抗すればいいのか。それは規律だと思います。僕はブラジルで育ちましたが、規律正しさこそが日本の素晴らしさだと思います。チームメイトのために犠牲になれる気持ちだと思います。厳しい状況だからこそ、立ち返ってほしい」
西野朗新監督が就任後、日本代表は2連敗。まだ無得点で攻守に大きな不安を残している。
国外大会で初めて決勝トーナメントに進出した8年前の南アフリカ大会だったが、日本代表も大会前には苦難に直面し、下馬評も決して高いものではなかった。
「2010年ワールドカップの前には色々な試練に直面しました。自分が出場できなかった日韓戦で負けて、サッカー界の雰囲気がすごく悪くなった。そして、イングランド、コートジボワールという強豪との親善試合で手も足も出なかった。この2試合で自分はオウンゴールもしてしまった。自分たちのサッカーに対して、持っていたプライドが完全に潰された。自分たちは世界の強豪ではない。自分たちは決して強くないという現実がある。相手の胸を借りるつもりで行かなければいけない」