収益は個人アスリートで過去最多 欧州移籍の23歳サッカー選手、トークン発行の理由
ポルトガル移籍が決まりトークンの価値は倍以上に
その第一歩として、まずは徳島県内でスポーツの巡回指導を行っている団体をサポートすることを考えているという。ウェアを寄付し、スポンサーを集め、金銭的なサポートをすることで、徳島の子どもたちがスポーツに触れる環境をより良くしたいという想いからだ。
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渡井にこの話を聞いたのは、ポルトガルに移籍が決まる前のこと。その際に、こんな目標を語っていた。
「サッカー選手なので1つのチームに留まることは難しいですけど、移籍してもこの活動はできますし、移籍先でもいろんなことができたらいいと考えています。海外にステップアップして、代表に入れるような選手になれば、より多くの人がこの活動に興味を持ってくれると思います。ファンやサポーターだけではなく、他の選手にも伝わってほしいですね。僕だけではなく、いろんなアスリートが価値を提供する側になってくれればいいなと思っています」
引退してからでは遅い。影響力の大きい現役選手だからこそ意味がある。言葉通りにステップアップを実現した今、渡井の活動はさらに注目を集めることになるだろう。
実際に海外移籍決定後にトークンの価値は倍以上になり、個人アスリートでの収益では過去最多(404万円)になったという。
7月13日に移籍が発表された際、渡井は徳島ヴォルティスを通じて、こんなメッセージを送っている。
「僕は徳島の皆さんのことが本当に大好きです! 僕は徳島を離れますが、皆さんの思いを叶えてくれる選手たちが徳島ヴォルティスにはたくさんいます。僕も変わらず徳島ヴォルティスのことを思い続け、目標が叶うことを信じています。引き続き徳島ヴォルティスを応援しながら少しでも僕のことを気にかけていただけたらと思います! 徳島まで僕の名前が届くように頑張ります! 行ってきます!!」
ポルトガルに行っても、徳島を愛する気持ちは変わらない。渡井プロジェクトはその想いを形にする活動となる。
(原山 裕平 / Yuhei Harayama)