打倒・仙台育英に何が必要か 「10-82」の屈辱から1年、石巻工ラグビー部に訪れた再会
「こんにちはー!」
ラグビー元日本代表主将の菊谷崇氏と横浜キヤノンイーグルスの天野寿紀が直接指導
「こんにちはー!」
【注目】育成とその先の未来へ 野球少年・少女、保護者や指導者が知りたい現場の今を発信、野球育成解決サイト「First Pitch」はこちら
約8か月ぶりの再会に、宮城・石巻工業高校ラグビー部員たちの顔がほころんだ。関東地方の梅雨明けが宣言された6月27日、太陽のような笑顔と熱意を持って同校グラウンドを訪れたのが、部員たちが憧れる2人、ラグビー元日本代表主将の菊谷崇氏、そしてリーグワン・横浜キヤノンイーグルスで活躍する天野寿紀だ。
石巻工業ラグビー部と2人を繋ぐのは、公益財団法人東日本大震災復興支援財団が立ち上げた「東北『夢』応援プログラム」。被災地の子供たちの夢や目標を年間を通して応援するプログラムで、「夢応援マイスター」を務める現役・元アスリートが、参加する子供たちがそれぞれに掲げる目標を達成できるようにサポートする。
菊谷氏が現役だった2016年に、当時所属したキヤノンイーグルスの代表として「東北『夢』応援プログラム」に賛同したことをきっかけに、今年で7年目となる交流が続いている。この間、コロナ禍の影響を受けながらも、定期的に石巻を訪問して選手たちを直接指導したり、現地を訪問できない時は遠隔指導ツールやオンラインを活用し、コミュニケーションを図ってきた。
今年3月には2021年度(第6期)の成果発表イベントを開催する予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響でやむなく順延。2022年度(第7期)の夢宣言イベントと合わせ、この日の開催となった。また、コロナ禍中において現役選手の天野には行動規制も多く、菊谷氏と2人揃って訪問・指導にあたるのは久しぶりのこととなった。
2人とは初対面の新1年生11人を加えた総勢38人の部員たちは、今や遅しとグラウンドで練習開始を待ちわびていたが、直前に激しい雷雨がスタート。急遽、場所を野球部の室内練習場に変えての実施となった。