部活のお金を管理するのは誰? 米国の収支項目例を紹介、支出には「コーチ教育費」も
お金の管理の中心となっているのは…
こういったお金の管理の中心となっているのは、運動部全体を統括するアスレチック・ディレクターという管理職だ。各運動部のコーチから、用具の購入や修理の必要なもののリストを提出してもらい、前年度の活動日数、予定されている試合数や日程から、必要な金額の見積もりをする。そして、学区から与えられた予算でどこまでカバーできるかに頭を悩ませながら、運動部のお金を管理している。
【注目】育成とその先の未来へ 野球少年・少女、保護者や指導者が知りたい現場の今を発信、野球育成解決サイト「First Pitch」はこちら
お金を各運動部にフェアに分配していくという仕事もある。アメリカはタイトルIXという法律があり、連邦政府から補助金を受けている公教育の場では、性別によって何かをする機会に差をつけてはいけない。このため、男子の運動部だけにお金が手厚く分配されることがないよう、女子の運動部と男子の運動部に対して、公平に分配することも求められているのだ。
【参考文献】
NIAAA’s Guide to Interscholastic Athletic Administration(National Interscholastic Athletic Administrators Association ,2013)
Administration of High School and Collegiate Athletic Programs (Olson,Hirsch,Breitenbac,Saunders.1987)
(谷口 輝世子 / Kiyoko Taniguchi)