五輪女王・高木美帆が本屋に足を運ぶ理由 コロナ禍に出会った2冊の本「凄く面白い」
コロナ禍に出会った2冊の本とは
最近、印象に残っているのは脳神経科学を生かした起業家・青砥瑞人さんが記した「4Focus 脳が冴えわたる4つの集中」と「BRAIN DRIVEN パフォーマンスが高まる脳の状態とは」の2冊だという。
前者は脳のポテンシャルを引き出して記憶力・思考力・発想力・創造力を最大化する指南について、後者は変化の激しい時代を生き抜く術について掘り下げた作品。全世界がコロナ禍に襲われた2020年から「4Focus――」を読み始め、その後「BRAIN DRIVEN――」にも手を伸ばした。
「凄く面白かったです。『BRAIN DRIVEN』はめっちゃ難しくて、読み切るのにめっちゃ時間が掛かったんですけど、面白かったですね」
未曾有のコロナ禍の只中で、スポーツは不要不急のものと位置づけられた。活動を制限されたアスリートたちの中には、これまで信じて疑わなかったスポーツをやる意義やスポーツそのものの価値が揺らぎ、戸惑った人も少なくない。そんな時、高木がこの2冊に手を伸ばしたのも頷ける。
充電期間中の4月5日に行われた記者会見では「スケートを続けるかどうかを考えるべきだと思っていたけれど、スケートを滑ることに対して前向きに思っている自分がいると気付きました」と現役を続ける意向を示した。
5歳から続くスケートとの特別な関係。ここから歩む道の途中で成長に繋がるヒントが必要になった時、その足は自然と本屋を目指すのだろう。
(THE ANSWER編集部・佐藤 直子 / Naoko Sato)