人生で「他人の評価」より大事なこと バスケ渡邉拓馬さん、気仙沼の子供に贈る言葉
修了証には1人1人にあてた手書きのメッセージ
変則ゲームで盛り上がる子供たちを、渡邉氏はコート脇から真剣な眼差しで見つめた。プログラムの集大成として、しっかりスタンスを取れているか、視線をしっかり上げているか、左右差がなくプレーできているか、リズム良くできているか、試合をイメージできているか、の5項目についてプログラムに参加する子供たちを1人1人評価。子供たちに手渡す修了証にはそれぞれ、渡邉氏が直筆でメッセージを書き込んだ。
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ゲームを終えた子供たちは、持参した夢達成ノートを記入。修了証授与式では、半年前に宣言した約束、うまくできるようになったこと、まだうまくできないこと、半年間の感想、自己評価の点数を発表した。
5点満点の自己評価では、2点という辛口評価もあったが、半数以上は4点をつけ、自分でも満足のいく半年を過ごせた様子。「渡邉さんと一緒にバスケができて楽しかったです」「ディフェンスが上手くなったと言われるようにあったので継続したいです」「少しサボってしまうこともあったけど、まあまあ成長できたと思います」など、それぞれに感じることがあったようだ。
楽しい時間はあっという間に過ぎてしまう。渡邉氏は最後に、人生の先輩として貴重なアドバイスを送った。
「他人からの評価も大事ですが、一番重要なのは自分がどうなりたいか。その想いが大切です。なりたい自分を表現する方法の1つがバスケットボールであるとうれしいと思います。自分の夢に向かって頑張ってください。そして、やりたいことが見つかったら、どんな犠牲を払ってもやり抜いてみましょう。また機会があったら、一緒にバスケットボールをしましょう」
半年という短い期間ではあったが、渡邉氏と交流した経験は子供たちにとって一緒の宝物となるはず。気仙沼の街とともに、子供たちはそれぞれに想いを抱きながら、明るい未来へと歩み続ける。
(THE ANSWER編集部・佐藤 直子 / Naoko Sato)