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スノボ中継に映る「YONEX」の文字 戸塚優斗が使う「唯一無二」国産ボードの秘密

「日本人が日本人のために作る」メリット

 また、板の硬さも戸塚の滑りを最大限に引き出すポイントだった。幼少の頃アイスホッケーに打ち込んだこともある戸塚は胸板が厚く、パワフルな滑りが特徴だ。板が柔らかすぎては、反発力を生まず、打点の高いトリックにはつながらない。「彼の場合はフィジカルと体重を加味して、硬い仕様の板とし、板自体をぐっとたわますパワーから、解放した時の反発力を生む設計にしています」と解説する。

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 実は国際試合でヨネックスのライダーが占める割合は、ごくごくわずかだ。平昌五輪からの4年間で、外国人選手は1人も使用していない。「現状としては日本人だけになっていますね」と八重樫さん。戸塚をはじめとする日本人トップ選手の一部のみが使用しているという現状がある。

 それでも八重樫さんは外国メーカーと比べた、国産メーカーの優位性を語る。

「日本人が日本人のために作っている。海外ブランドだと設計する人や試作・テストをする人、性能を決める人、一連のプロセスが海外の人間です。(日本人とは)体格がまるで違うわけですね。重さ、脚力、足の大きさも違う。日本人の体格、筋力、骨格に合ったもの作りができるのが、日本ブランドの大きなメリットだと思います」

 製作工程もオートメーション化することなく、すべてが手作業。手間暇がかかる分、選手一人ひとりに愛情を注ぎ込んでいる。

 競合他社は芯材にポプラのような木材を使用しているが、ヨネックスではカーボンだ。これも、国産メーカーならではの強み。「ヨネックスはバドミントンとかテニスのラケット作りでノウハウがあったので、カーボンという素材を採用しました。軽さや反発力でメリットを生むことができる」と八重樫さんは力を込めた。

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