羽生結弦を知って生まれた「日本への敬意」 豪州女性が描いた「天と地と」への深い愛
「THE ANSWER」は北京五輪期間中、選手や関係者の知られざるストーリー、競技の専門家解説や意外と知らない知識を紹介し、五輪を新たな“見方”で楽しむ「THE ANSWER的 オリンピックのミカタ」を連日掲載。注目競技の一つ、フィギュアスケートは「フィギュアを好きな人はもっと好きに、フィギュアを知らない人は初めて好きになる17日間」をコンセプトに総力特集し、競技の“今”を伝え、競技の“これから”につなげる。
「THE ANSWER的 オリンピックのミカタ」#59 連載「氷の絵師たちのエール」第9回
「THE ANSWER」は北京五輪期間中、選手や関係者の知られざるストーリー、競技の専門家解説や意外と知らない知識を紹介し、五輪を新たな“見方”で楽しむ「THE ANSWER的 オリンピックのミカタ」を連日掲載。注目競技の一つ、フィギュアスケートは「フィギュアを好きな人はもっと好きに、フィギュアを知らない人は初めて好きになる17日間」をコンセプトに総力特集し、競技の“今”を伝え、競技の“これから”につなげる。
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フィギュアスケート界には競技への愛情を絵に込め、選手を後押しするファンが数多くいる。連載「氷の絵師たちのエール」では、そんなファンたちが描いた作品とともに、今大会に出場するスケーターなどへの想いを紹介し、フィギュア熱を広げていく。第9回は羽生結弦を描いたオーストラリアの女性ファン「Axelsandwich」さん。
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赤道を越え、羽生結弦に熱視線が注がれていた。
10日の男子フリーに登場した羽生。開幕後は姿を現さず、世界各国で「羽生を探せ」がツイッター上でトレンドに。ショートプログラム(SP)8位から逆襲を狙った4分間。勝負のシーズンに選んだ「天と地と」をオーストラリアから見守っていた人がいる。
「ユヅルは2017年に初めて見てから、私にとって伝説的な選手です」
豪州の女性ファン「Axelsandwich」さんが描いたのはこの日、演じた「天と地」のプログラム。「伝統的な着物のようなコスチュームに魅了されています。実は2部作で、もう1枚はSPの『序奏とロンド・カプリチオーソ』。この2枚を北京五輪に出場する彼を応援するために描きました」と明かす。
羽生と生まれた国も環境も違う。日本の文化を理解しようとした。「この作品を描くまでに着物の柄や意味を調べました」と「Axelsandwich」さん。
「私の選んだ柄が彼に力と幸運を与えてくれることを願い、北京五輪で彼を守ってほしいと思います。そして、日本のデザインや伝統への私の敬意も示しています。彼のフォームとラインの美しさを表現し、作品を見る人にユヅを見る時と同じような喜びを持ってくれたら嬉しいです」
「ペンを持てるようになってからずっと描いています」。イラスト歴は25年以上。「ユヅ、私たちに光や希望を与えてくれてありがとう。最後の最後まで、あなたと共にいます。安全で健康にあなたにしかできない滑りをしてください」と想いを込め、ファンになって2度目の五輪を見守った。
4回転アクセルという究極の高みを求め、演じた「天と地と」は世界のファンの記憶に刻まれた。
【私がフィギュアスケートを愛する理由】
「フィギュアスケートは芸術性と運動性を兼ね備えた究極のスポーツです。これらが最高級に組み合わさった時、他の何でもない芸術作品になるのです」(Axelsandwichさん)
※「THE ANSWER」では北京五輪期間中、取材に協力いただいた皆さんに「私がフィギュアスケートを愛する理由」を聞き、発信しています。
(THE ANSWER編集部)