羽生結弦が“究極の二兎”を追う理由 必然の4回転アクセル挑戦と五輪3連覇への覚悟
五輪3連覇へ「このままでは勝てない」
羽生自身もまた、自らがノーミス演技をしても、平昌五輪の時のように絶対に勝てる試合はもう存在していないという危機感を持って臨むようだ。だからこそ、4回転アクセルを五輪本番までに完成させて、自分の武器にしなければならないというわけだ。「勝ちをしっかりつかみ取ってこられるように、GOE(出来栄え点)でプラスがもらえるような、ちゃんと武器として4回転アクセルを携えていきたい」と、勝機においてはこの大技が必須だと意気込みを見せる。
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「フィギュアスケート男子シングルで3連覇という権利を有しているのは僕しかいない。1位を目指していきたいが、自分の中ではこのままでは勝てないと分かっています。もちろん、4回転アクセルというこだわりを捨てて勝ちに行くのであれば、ほかの選択肢もあると思います。ですが、自分がこの北京五輪を目指す覚悟を決めた背景には、やはり4回転アクセルを決めたいという思いが一番強くあるので、4回転アクセルをしっかりと成功させつつ、その上で優勝を目指したい」
飽くなき挑戦者として4回転アクセルの成功に挑み、大の負けず嫌いとして目指す五輪3連覇達成は、27歳の羽生にとって欠かすことのできない戦い方であり、究極の目標になっている。どちらも叶うことができれば、羽生はオンリーワンのレジェンドスケーターになるはずだ。
(辛 仁夏 / Synn Yinha)