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高梨沙羅が追求する「日本刀で竹を斬る」速さ 10年来のトレーナーが知る進化の舞台裏

理想を追求する高梨、「先生と生徒」の関係から変化

 それでも、高梨に対する心配はなかったという。

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「以前はコーチやトレーナーの言うことを『はい』って聞く感じで、いわゆる先生と生徒みたいな関係性でした。今は、自分がどうしたいというのがあって、それにどうしたらいいかっていうアドバイスを与えている。本当の意味で、彼女を中心に回っている。それを彼女自身がすごい作っているから。そこが一番大きいんじゃないかな。意思が芽生えた」と目を細める。

 高梨との気の置けない関係を通じて、牧野氏が感じた彼女の凄さとは何だろうか。

「一言で言えないな……」と前置きし、次のように話した。

「ジャンプに関して言えば、本当に職人。真面目でずっと追求し続けている。何年経っても、『私はまだまだです』『ジャンプは完成しない』と言っているような職人気質のイメージがある。『いい感じになってきた』は聞いたことはあるけど、『もう完璧です』という言葉は聞いたことがないですね。1年が終わった時に、『いいジャンプって何本ある?』と聞くと、2、3本くらいしか出てこない。それくらい追求している。いい意味で頑固だし、自分の核をちゃんと持っている選手なんです」

(水沼 一夫 / Kazuo Mizunuma)

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牧野講平


1979年9月23日、北海道出身。学生時代は陸上選手として活躍。イースタンワシントン大学卒業。スキージャンプの高梨沙羅のトレーナーを10年にわたり務めるほか、フィギュアスケートの浅田真央やテニスの錦織圭、フェンシングの太田雄貴、メジャーリーガーの前田健太など数多くのトップアスリートの指導歴を持つ。一般社団法人日本コンディショニング協会理事。
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