フィギュアは「採点競技だから」と言われたくない 五輪解説者・本田武史の葛藤と自負
バンクーバー五輪で発した「まだここからです」の一言
これまでの解説者人生で心に残っているのは、2010年バンクーバー大会での一言だ。男子シングルで高橋大輔が日本人選手として史上初の銅メダルを獲得したが、フリーの時、最初の4回転トウループで転倒した。
【注目】日本最速ランナーが持つ「食」の意識 知識を得たからわかる、脂分摂取は「ストレスにならない」――陸上中長距離・田中希実選手(W-ANS ACADEMYへ)
その瞬間、本田は「まだここからです」と言葉を発した。
「転倒した時、きっと『これでメダルはない』と思った方が多かったと思います。でも転倒=メダルがなくなる、というわけではなく、その後きちんと滑ることができれば届くわけです。咄嗟に言えたのは良かったと思います」
北京大会でも、開幕前に現地入りする。今大会のフィギュアスケートは中国が期待を寄せるペアが最終種目となっているが、本田はペアの解説も担当することになったという。
そして、そのペアに出場する三浦璃来・木原龍一に注目してほしいと言う。
「三浦璃来はシングルの頃、教えていた選手です。ペアという形でオリンピックに出ることがものすごく嬉しいですね。そして日本人同士のペアとして最高の難易度ができる、世界で戦えるペアがようやく出てきた。ぜひ観てほしいです」
(文中敬称略/5日掲載の第2回へ続く)
(松原 孝臣 / Takaomi Matsubara)
![[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト](https://the-ans.jp/wp-content/themes/the-answer-pc-v2/common/img/logo_c1.png)











