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高橋大輔の人生は「漫画や小説にもない物語」 恩師が確信する“かなだい”の輝く未来

9年ぶりの四大陸「不思議な人生の縁を感じる」

――長光先生が考える「かなだいの行き着く先」とは?

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「私はダンスのことは本当に分からないですが、2人がやり切ったって思えるところまでやってくれたらいいと思います。2人ともまだまだ伸びしろは感じていると思うから。まあ、シンプルにもっと見たいですよね? もっと上手くなって、2人がどんなカップルになるのか」

――村元選手とのカップルは、相性もいいですね。

「(村元)哉中ちゃんは大輔と違って、とにかくポジティブな女性で、ありがたいですね。(性格的に)合っているなって思います。日頃の練習風景は分かりませんし、きっと喧嘩はしているし、ぶつかってもいるはずですけど。結果として、お互いがカバーしている感じで、とても合っていますよ」

――右肩上がりの“かなだい”の演技を、「五輪で見たかった」という声は根強いです。

「今までずっと大輔を見てきて、今回のことも何か意味があるんでしょうね。そう思わないと、複雑な感情も出てきてしまう(苦笑)。本人たちが前向きなので……。『そこを通りなさい』っていう伏線なのかなと思うことにしています。そのおかげではありませんが、(高橋のシングル引退後に指導する三宅)星南が全日本で最終グループまで残って四大陸代表に選ばれ、私も大輔たちと9年ぶりの四大陸に一緒に行けます。(岡山出身の)星南にとって、大輔は幼い頃からのアイドル。そこも不思議な人生の縁を感じるんです」

(第3回へ続く)

(小宮 良之 / Yoshiyuki Komiya)

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長光歌子

関大アイススケート部コーチ 
1951年生まれ、兵庫県出身。66年の全日本ジュニア選手権で優勝するなど選手として実績を残すと、引退後は指導者として多くのスケーターを育てる。高橋大輔を中学時代から指導し、2010年バンクーバー五輪で銅メダル、同年の世界選手権で優勝に導いた。フィギュアスケートをこよなく愛し、現在は関大アイススケート部コーチを務める。

小宮 良之

1972年生まれ。大学卒業後にスペインのバルセロナに渡り、スポーツライターに。トリノ五輪、ドイツW杯を現地取材後、2006年から日本に拠点を移す。アスリートと心を通わすインタビューに定評があり、『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など多くの著書がある。2018年に『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家としてもデビュー。少年少女の熱い生き方を描き、重松清氏の賞賛を受けた。2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を上梓。

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