「あれは天賦の才」と恩師称賛 高橋大輔に見るフィギュア選手に必要な資質とは
――その執着が世界観を作ったんですね。
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「私にしたら、よく分からないこともありますよ(笑)。カラーコンタクトを入れたこともあったし、髪の毛も『なんでこんなのにするの!』って美容院に行くたび、もう大喧嘩ですよ(笑)。ニコライ(・モロゾフ/2005年から08年まで長光とともに高橋のコーチだった)がアメリカで美容院に連れて行ってくれた時、それが本当に気に入らなかったみたいで。『絶対にアメリカでは髪切らない』って頑なになって、『切りなさい』って言っても聞かず。その時に参加した大会ではすごいボリュームの髪になっていました(笑)。アメリカで切られるよりは良かったみたいで。(関西)大学に入り、神戸元町の美容院がタイアップで切ってくれるようになり、そこから安心できました。妙な頭にはなっていないなと(笑)」
――何より、その人柄が彼のスケートを形作っています。
「彼は優しいですね。クロアチアの大会に参加した時、信号を渡り切った後、『大輔がいない』って。みんなで振り返ったら、(横断歩道でまごつく)現地のおじいさんとおばあさんに付き添っていました。彼はおじいちゃんおばあちゃん子で、特におじいちゃんには大事に育てられたみたいで。だから昔からお年寄りには優しいんです。でも唯一、この年寄りには厳しいですね(笑)」
(第2回へ続く)
(小宮 良之 / Yoshiyuki Komiya)