創部数か月で選手2人に… 埼玉医大G、ニューイヤー駅伝出場に導いた40歳監督の信念
チームを支えるマネージャーは1人「感謝しかない」
実業団は監督やコーチ、トレーナー、マネージャーらの5人ほどでチームを運営するのが普通だが、「全国大会に出たうちの内情が、私とマネージャーだけと知ったら驚くでしょうね。彼女には感謝しかない」と柴田監督は、紅一点の須藤結衣マネージャーに謝辞を述べる。
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今年の箱根駅伝に初出場した駿河台大学で4年間マネージャーを務め、18年に入社した須藤さんは「部の仕事と選手は私の生活の一部なので、例えば休日が返上されるくらいはなんでもありません。男子の中に女子は私だけで、時にはしんどいこともありますが、みんなのためを思えば頑張れます」といった献身ぶり。とにかく一途に滅私奉公している。
昨秋の東日本は12位にわずか17秒及ばず、13位となって2年連続出場を逃したが、失意の念は当日だけ。柴田監督は次に向かって気持ちを切り替え、「実業団の監督っぽくない自分ならではの指導を大事にし、10年、20年と続くチームづくりをしたいですね。当面の目標はニューイヤー駅伝での上位入賞とマラソン日本代表の輩出」と述べた。新進気鋭、風雲児の挑戦はどこまでも続く。(文中敬称略)
(河野 正 / Tadashi Kawano)