高校生の熱意が生んだ小児がん支援の波 Bリーグ群馬「レモネードスタンド」がつなぐ思い
「ここからなんです」と語るプロジェクトの未来像
2日間合計で853本分の募金が集まった。自分たちの純粋な思いが、多くの人を動かし、やり切った初回。その大きな成果を前に、「今でもあまり実感が湧きません」と松岡さんは語る。そして、「ここからなんです」とも。
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「僕自身、この活動ができるのは高校生の間だけ。だから次は後輩に引き継いで、プロジェクトを継続させていきたいと思っています。なので、自分ができる間は、関係者の方と相談したり、しっかりと情報分析したりしながら、どのような形で行うのがベストなのかを考えて、より良いプロジェクトにできたらと思っています」
改めて『レモネードスタンドプロジェクト』を通して伝えたいことを聞くと、「小児がんには支援が必要だということをより多くの人に知ってもらうことなんですが、まずは初回の2日間でレモネードを買ってくださった方には知ってもらえたと思っています」と手応えを得た様子。そのうえで、新たな夢も教えてくれた。
「もっともっと多くの人に知ってもらいたい。他のスポーツ団体の方々とか、市とか、県とか、それこそ全国じゃないですけど、日本の皆さんが知っているぐらいにまでいければいいなと僕は思います。それにこうやって実際に協力してくださった皆さんがいますし、多くの方に共感してもらえたので、その期待にしっかりと応えられるように今後もずっと継続できるように頑張っていきたいと思います」
そう雄弁に語る松岡さんの姿には、企画書の自己紹介欄に書いてあった「目立つことが苦手」という少年の面影はなかった。「小児がんにはサポートが必要だということを知ってもらいたい」。そんな純粋な思いから、自ら企画書を書き、学校と企業、そしてプロスポーツチームを動かした。群馬県太田市の高校生から始まった『レモネードスタンドプロジェクト』。始まりは小さな“揺らぎ”だったプロジェクトは、これから大きな“波”となり、全国に広がりを見せようとしている。
(THE ANSWER編集部)