野球日韓戦 米記者が新大久保の夜に見た風景「良い意味で僕の予想は裏切られました」
新大久保で見た風景「良い意味で、僕の予想は裏切られた」
そんな話を前夜、仕事帰りに乗ったタクシーの運転手さんに話したところ、「だったら、新大久保に行くといいですよ」というアドバイス。
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新大久保は日本有数のコリアタウンだと教えてくれました。そこで日韓戦当日は予定を変更し、試合が行われる横浜スタジアムではなく、ロサンゼルス・タイムスで外国人特派員を務めるソウル出身のビクトリア・キムさんと一緒に新大久保へ出掛けました。
コロナ禍以前の新大久保はまるでソウルにいるんじゃないかと錯覚するくらいの賑わいを見せていたそうですが、緊急事態宣言中ということもあり、やや落ち着いた雰囲気でした。それでもハングル文字の看板が多く、韓国語での会話が普通に飛び交う状況で、少し不思議な感覚に包まれました。
晩ご飯を食べながら日韓戦のテレビ中継を見る予定でしたが、最初に入ったお店ではテレビを見られず。すると、親切にもお店の若い従業員さんがわざわざ日韓戦をテレビ観戦できる別のお店まで案内してくれました。
そこは野球を見るためにやってきた韓国人で賑わっていましたが、ロサンゼルスで感じた日韓戦の殺伐さはゼロ。日本が相手だから何がなんでも勝ってほしい。どんな手を使っても日本を倒すんだ。そういったネガティブなエネルギーを感じることはなく、純粋に野球の試合を楽しみたい人が集まっているようでした。
良い意味で、僕の予想は裏切られました。政治的な観点から見ると、日本と韓国の現状は決して順調だとは言えないでしょう。メディアも日韓は永遠のライバルだという構図を強調していましたが、世間一般の温度感は少し違うように感じました。