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トランスジェンダー生徒の運動部活動の難しさ 米国は大会で負けた女子選手が訴訟も…

今年立ち上がったウーマン・スポーツ・ポリシー・ワーキンググループとは

 今年の年明けには、ウーマン・スポーツ・ポリシー・ワーキンググループが立ち上げられた。メンバーには、これまでタイトルIX法を推進してきた人たちが含まれている。女子のスポーツ参加に力を入れてきた人たちだ。

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 このグループは次の2つの目標を掲げている。

1)公正な競争を保障する基準を通じて、少女と女性のスポーツを肯定すること。
2)トランスジェンダーのアスリートに競技機会を提供するための基準を策定すること。

 平等法を支持し、社会全体でLGBTの差別をなくすことを目指し、競技スポーツは、トランスジェンダーを受け入れるための科学的根拠に基づいたアプローチが必要であるという見解だ。女子・女性の競技スポーツの参加資格ルールを設定することが組織の目的だとしている。

 トランスジェンダー生徒とそうでない生徒を別に表彰するアイデアもあるという。

 コネチカット州での訴訟は、トランスジェンダー生徒が優位に立ったことで、奨学金を得る機会を失ったことも訴えていた。米国では、日本と同じように学校のなかに運動部を抱えており、競技の優劣が大学進学や奨学金を得られるかどうかにも影響する。トランスジェンダー生徒の参加基準や競技の評価方法についての議論は、運動部における勝敗や結果をどのように評価するかもあぶり出すかもしれない。

(谷口 輝世子 / Kiyoko Taniguchi)

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谷口 輝世子

デイリースポーツ紙で日本のプロ野球を担当。98年から米国に拠点を移しメジャーリーグを担当。2001年からフリーランスのスポーツライターに。現地に住んでいるからこそ見えてくる米国のプロスポーツ、学生スポーツ、子どものスポーツ事情を深く取材。近著に『なぜ、子どものスポーツを見ていると力が入るのか――米国発スポーツ・ペアレンティングのすすめ』(生活書院)ほか、『帝国化するメジャーリーグ』(明石書店)『子どもがひとりで遊べない国、アメリカ』(生活書院)。分担執筆『21世紀スポーツ大事典』(大修館書店)分担執筆『運動部活動の理論と実践』(大修館書店)。

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