多才さが売り? バスケのスモールフォワードの役割を解説
スモールフォワード(Small Forward,SF)とは、ペイント内などのインサイド、3ポイントラインの外側などのアウトサイドの両方で得点を奪う役割を担う選手です。攻守にオールラウンドな役割を任されることが多く、3番ポジション、シューティングフォワードと呼ばれることもあります。
スモールフォワードとは 役割を解説
スモールフォワード(Small Forward)とは、インサイドとアウトサイドの両方で得点を奪う役割を担う選手です。また、攻撃だけでなく守備でも重要な仕事を任されることがあるなど、オールラウンドな活躍が求められます。
シューティングガードと同様、攻撃でチームを牽引する選手がいるのはもちろんのこと、守備職人が多いのも特長のひとつです。特に、攻撃では3ポイントシュートを得意とし、守備では相手エースを封じ込めることのできる能力を持った「3&D」と呼ばれる選手が、数多くSFとしてプレーしています。ロケッツなどで活躍したシェーン・バティエーや、スパーズなどで活躍したブルース・ボウエン、ダニー・グリーンらが代表的な「3&D」です。
アウトサイドからの攻撃を任されることが多いため、役割としてはシューティングガードと被る部分が多いと言えます。ただし、フォワードの一員でもあるため、リバウンド争いでも負けないフィジカルの強さは必要です。
NBAの代表的なスモールフォワード
NBAを代表するシューティングガードの1人として最初に紹介するのは、1970年代と80年代に“ドクターJ(Dr.J)”の愛称で一世を風靡したジュリアス・アービングです。
当時米国に存在したプロリーグABAでスター選手としてプレーしていたアービングは、1976年に76ersの一員としてNBAデビュー。圧倒的な跳躍力を生かした代名詞のダンクシュートでファンを熱狂させました。派手なプレーと圧倒的な存在感で、マイケル・ジョーダンを始め、後世の選手に多大な影響を与えた史上最高のバスケ選手の1人です。
次に紹介するのは80年代にセルティックスで活躍した史上最高のSFの1人、ラリー・バードです。
現役時代セルティックス一筋だったバードは、1984年から3年連続でMVPを受賞。高身長でありながら、ゲームを読む力、リバウンド、パスと全ての技術に優れたオールラウンダーでした。同時代にレイカーズで活躍したマジック・ジョンソンとは、NBA史上屈指のライバルとしてしのぎを削りました。重要な場面で決定的なプレーをやってのける勝負強さでも知られました。
最後に紹介するのは、ジョーダンとともに90年代のブルズの黄金期を築いたスコッティー・ピッペンです。
1987年に全体5位でドラフト指名されたピッペン。ブルズにとってもジョーダンにとってもこれが転機となり、一気にチームが完成へと向かいました。身体能力の高さだけでなく、得点、アシスト、リバウンド、スティール、守備の全てを高い水準でこなせる極めて完成度の高い選手でした。さらにバスケIQも高く、優れたボールハンドリング能力も有していたため、ガードの役割を担うこともありました。
特殊例スウィングマン、コンボフォワードとは
ここまで紹介してきたスモールフォワードの他に、SFでありながら他のポジションでもプレーできる能力を持った特殊な選手たちが存在し、スウィングマンとコンボフォワードがそれに当たります。ここではそれぞれについて解説します。
スウィングマンとは
スウィングマンとは、シューティングガードとスモールフォワードの両方でプレーできる能力を持った選手です。詳しくはこちらの記事で紹介しています。
コンボフォワードとは
コンボフォワードとは、スモールフォワードとパワーフォワードの両方でプレーできる能力を持った選手です。パワーフォワードの中でも比較的身長の低い選手や、アウトサイドからのシュートが得意な選手が兼任することがあります。一般的にはあまり使われない名称です。
NBAにおいてコンボフォワードの役割を務められる代表的な選手には、センターもこなす高身長ながら器用さも兼ね備えていたケビン・ガーネット、NBA史上最高の選手の1人であるレブロン・ジェームズ、類い稀な得点センスを持つケビン・デュラントらがいます。また、日本代表の八村塁と渡邊雄太もコンボフォワードとしてプレーできる選手です。
パワーフォワードについて、以下の記事で紹介しています。
全てのポジションの役割について簡単にチェックするなら、以下の記事がおすすめです。
(THE ANSWER編集部)