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松井大輔、ベトナムリーグ挑戦で感じた最大の戸惑い「顔面にエルボーを食らっても…」

松井の所属するサイゴンFCはここまで2勝1敗だ【写真:本人提供】
松井の所属するサイゴンFCはここまで2勝1敗だ【写真:本人提供】

3試合を終えたベトナムリーグで感じたレフェリングでの戸惑い

 所属するサイゴンFCはここまで2勝1敗という成績で、僕は勝利した開幕戦と第3節で先発しました。システムは4-4-1-1みたいなイメージで、僕は1トップの下に入って自由にプレーさせてもらいました。守備でエネルギーを使うよりも攻撃でアクセントになることを求められていると強く感じています。

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 ただチーム全体の技術レベルが高いわけではないので、前線で待っていてもなかなかボールに触ることができないジレンマがある。開幕戦は自分がポジションを下げてゲームメイクにも関わろうと思ったけど、そうすると前線の枚数が足りなくなってしまう。ある程度は我慢することが必要かなと試行錯誤して、第3節は相手があまりプレッシャーをかけてこなかったのでビルドアップも安定していました。それなら僕は高い位置で違いを作ることに専念できるので、今後もバランスを考えながらプレーすることが大切になります。

 リーグ中断はちょっぴり残念だけど、まずは1月に戦った3試合でベトナムサッカーを肌で感じることができたのは大きなプラスだと思っています。J1とJ2でさまざまな違いがあるように、日本サッカーとベトナムサッカーも違う。僕の場合は、まずサイゴンFCをもっと理解しなければいけないし、その次に相手チームの特色を知る必要がある。それからレフェリングの基準やピッチコンディション、スタジアムの雰囲気や環境といったことをできるだけたくさん頭に入れておきたい。そうすることで自分のプレーに余裕が生まれるので、やはり知ることはとても大切。9月まで続くリーグを戦っていく基準を自分の中に作ることができたのはポジティブだったと思います。

 最も戸惑いを感じたのはレフェリングの部分でした。ベトナムサッカーの特徴として感じたのは、とにかくファウルが多いということ。これは技術の問題も大きく関係していて、クオリティが低いからボールをしっかり奪うことができず、レイトタックル気味になれば当然ファウルが増えてしまう。僕が出場した第3節はボールを持ってもほとんどファウルを受けて、最後は顔面にエルボーを食らったのにもかかわらず、その選手に対して警告は出なかった(苦笑)。

 ベトナムのレフェリーはファウルの笛は吹いてもイエローカードを全く出そうとしない。これではファウルの数が一向に減らないし、悪質なタックルが増えてしまえば選手が負傷するリスクも高まる。最近はJリーグでも欧州を見習ったジャッジをするようになっていて、正当なフィジカルコンタクトならばプレーを続行させる傾向があるはず。反対に言えば、正当ではないチャージにはしっかりと笛を吹き、必要に応じてイエローカードを提示する。それがサッカー全体のクオリティ向上につながると思う。

 フィジカルコンタクトについて僕の見解を述べさせてもらうと、ベトナム人は細くて小柄な体型の人が多い。だからコンタクトプレーの弱さは否めないし、体をぶつけ合った時に踏ん張り切れないことが多いように感じる。これに関しては食生活が大きく関係しているような気がします。

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