消えない差別的言動 「審判擁護」とは違う、埼玉県サッカーの「ノー文句」の狙い
フェアプレー精神とスポーツマンシップの“二大モラル”徹底からスタート
4月半ばから同協会のホームページ(HP)にアクセスすると、トップページがすぐにパンチのある文言に切り替わり、約6秒も画面いっぱいに写し出される。
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「埼玉県サッカー協会は、世界に先駆けてスポーツモラルの向上を目指します。まずは『試合中 文句を言わない!』からスタートです」
「試合中 文句を言わない!」だけが色違いで大文字になっており、さらにこんな説明が続く。
「『スポーツモラル』とは……。ルールやマナー・エチケットを遵守することで、ゲームの公正が保たれます。これがフェアプレー精神であり、チームメイトや相手選手など仲間を尊重する精神がスポーツマンシップです。この2つが『スポーツモラル』の根幹です」
メキシコ五輪銅メダリストで、日本代表、J1浦和の監督を歴任した発案者の横山謙三会長は「試合中のルール違反をはじめ、相手選手や審判への暴言が一向に減らないが、ルールやマナーをきちんと守れるようになれば、社会秩序の発展につながる。サッカーを通じてスポーツモラルを向上させることが、勝敗より価値のある社会貢献につながることを示すのが狙い」と趣旨を力説する。