コロナ禍の新しいスポーツ指導 元日本代表・渡邉拓馬氏の“ロボットバスケ教室”とは
参加選手も感謝「コロナ禍でも拓馬選手と一緒に練習できてよかった」
1時間ちょっとに渡った楽しいひと時はあっという間に過ぎていった。クリニックを終えると、子どもたちは感想を発表。近づいてくるアバターの渡邉氏に恥ずかしがりながらも「シュートが苦手なので、もっと練習していきたい」「コロナウイルスが流行っている中で拓馬選手と一緒に練習できてよかった」「オンラインだけどいろんなことが学べたのでそれを生かしてトレーニングしたい」などと振り返った。
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渡邉氏も一つ一つ丁寧にアドバイス。「みんなシュートまで片手で行くことが多いけど、シュートを打つまで両手で保持していいからね」「また落ち着いたらそちらに行きますね」「フックシュートは本数を打って、友達と今みたいにゲーム形式でやれば飽きないと思うので、焦らず楽しみながらやりましょう」と優しく返答した。
最後は閉会式。残り3か月のプログラムに向けて、元日本代表から心を込めたエールが送られた。
「今日は慣れないオンラインでのイベントでしたが、しっかり聞きながら実行してくれてありがとうございました。残り3か月でやれることは限られていますが、僕の出す課題に対して何も考えずにやるのではなく、試合で使いたいスキルや、試合でどうやったら勝てるのかなど考えながらやってほしいと思います。そうしたら自分に返ってくる課題も変わってくるので、バスケットボール以外でも生かしてもらえたら。これからまた楽しみながら頑張っていきましょう」
体育館は大きな拍手に包まれた。イベント終了後、アバターの渡邉氏を中心に記念撮影。集合写真でひょっこり写るアバターに子どもたちもニコニコと笑顔を浮かべた。一人ひとりと2ショットも撮影。画面上の渡邉氏は「肩を組んでもいいよ」と呼び掛けるなど、ソーシャルディスタンスを気にする必要なく楽しんだ。
「newme」などを使った新しい形が広がれば、レベルの高い指導をどこにいても受けられる時代が来るかもしれない。半年間に渡って行われる遠隔指導ツールを通じた渡邉氏と子どもたちの交流。3月の成果発表まで多くを学び、確かな成長を見せてくれるはずだ。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)