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錦織ら「完全隔離組」に朗報 厳戒豪州で大会側が模索する“バブルの中のバブル”とは

唯一接触できるのはトレーニングパートナーのワイズボーン選【写真:松井俊英提供】
唯一接触できるのはトレーニングパートナーのワイズボーン選【写真:松井俊英提供】

完全隔離組の72選手だけがアクセス可能な「バブル」の設置を検討

 そして、今回のトーナメントディレクター、クレイグ・タイリー氏が進めているのは「バブル・ウィズイン・ザ・バブル」というハードロックダウン組の救済案です。

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 ATPカップへと続く、全豪オープンとその前哨戦は「バブル」と呼ばれる感染予防措置が取られています。

 感染拡大を阻止するために、検査によって陰性が確認された関係者以外立ち入り禁止で、安全な環境を作るというもので、昨年の全米オープンや他競技のNBAでも行われました。

 錦織選手らハードロックダウン組の72選手だけがアクセスできる練習用のコートを作るというものです。今メルボルンに存在するバブルの中に、もう1つの小さなバブルを作るイメージです。

 ビクトリア州としては当然市民の安全を最優先するので、実現に向けての交渉は難しそうですが、トーナメントディレクターとしては働きかけています。

 それができない場合、2週間の隔離終了後に、コートなどの環境をハードロックダウン組が最優先で使えるようにするなど、選手間での不均衡を無くそうと働きかけています。

 選手とトーナメントディレクターのオンラインミーティングはこれまで選手からの不満で溢れかえっていますが、わがままな意見が減りました。タイリー氏の努力を選手も理解しています。サポートもしっかりしているので、感謝の意見も出るようになりました。選手もディレクターに協力するという好循環が生まれています。

 ハードロックダウン組の声に真剣に耳を傾けているタイリー氏ですが、メディアを通じて、今回のATPカップと全豪オープンの成功で、東京五輪に繋げたいとメッセージを発信していました。

 一方で日本代表チームとしての練習はまだ予定されていません。まだまだ大変な状況は続きますが、しっかりと準備を進めていきたいと思います。

■松井俊英(まつい・としひで)

 1978年4月19日、千葉県柏市生まれ。42歳。ATPダブルスランキング世界207位。シングルスランキング802位。私立八千代松蔭中学卒業後、カナダ・トロントのノースビュー・ハイツ・セカンダリースクールで単身語学留学を経て、ブリガム・ヤング大ハワイ校卒業。2000年にプロ転向後、06年、10年にデビス杯日本代表に選出。世界46か国以上を転戦し、19年には41歳で現役選手として世界最年長のATPランカーとなった。2年連続でATPカップ日本代表にも選出されるなど実力は健在。オンラインサロンも展開中。

 公式サイトは、https://104matsui.official.ec/
       https://toshihide-matsui.jp/

(THE ANSWER編集部)

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