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サントリー、港区にホームスタジアム構想 本気度を裏付けるトップからの“お墨付き”

港区と同区に拠点を置くサントリーホールディングス株式会社が3日、同区役所で地域発展に関する包括連携協定の調印式を行った。これまでもサントリーホールなどを利用した文化芸術振興、スポーツ振興を図ってきた両者だが、今後はさらに連携を強めていく方針を表明した。中でも注目されるのが、2022年開幕をめざすラグビーの新リーグ参入へ準備を進める強豪サントリーサンゴリアスとの連携強化。グラウンドがある東京・府中市とともに港区がサンゴリアスの「ホストタウン」となることで、将来的には同区内に“サントリースタジアム”の誕生も視野に入れた構想が見えてきた。

サントリーが描くホームスタジアム構想とは【写真:奥井隆史】
サントリーが描くホームスタジアム構想とは【写真:奥井隆史】

包括連携協定の調印式、サントリーが描く構想とは?

 港区と同区に拠点を置くサントリーホールディングス株式会社が3日、同区役所で地域発展に関する包括連携協定の調印式を行った。これまでもサントリーホールなどを利用した文化芸術振興、スポーツ振興を図ってきた両者だが、今後はさらに連携を強めていく方針を表明した。中でも注目されるのが、2022年開幕をめざすラグビーの新リーグ参入へ準備を進める強豪サントリーサンゴリアスとの連携強化。グラウンドがある東京・府中市とともに港区がサンゴリアスの「ホストタウン」となることで、将来的には同区内に“サントリースタジアム”の誕生も視野に入れた構想が見えてきた。

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 港区とサントリーの協定調印の場で、新スタジアム構想が飛び出した。

 港区の武井雅昭区長とともにサントリーを代表して締結式に出席したのは土田雅人執行役員。ビジネスマンとして役員まで昇り詰めた一方で、ラグビーでも秋田工高―同志社大―サントリーと名門チームでNO8として活躍し、サントリー監督としても辣腕を振るった実績を持つ。日本代表でもコーチとして同志社大の同期だった故平尾誠二監督を支え、現在はサンゴリアスのシニアディレクターも務めている。その土田氏が、チームの本拠地となるスタジアムに関して、踏み込んだ発言をしたのだ。

「港区を中心に活動してみて、もっと、選手だけではなく地域の人との連帯感、最終(的に)はホームグラウンドなんかがここで持てれば一番いいのかなとお話しさせていただいています」

 現行のトップリーグを発展させ2022年1月の開幕を目指す新リーグは、将来的にはプロリーグへの移行を踏まえながらスタートする。そのため地域密着を重視して、各チームに「ホストタウン」と呼ばれる主要な活動拠点と、実質上ホームスタジアムと位置付けられる1万5000席以上が条件となる「ホストスタジアム」の確定を求めている。

 サントリーでは、リーグ側には“東京エリア”という広範囲な地域をホストエリアとして提示しているが、その具体的な自治体が府中市と港区になる。今後は、ホストスタジアムの候補の1つでもある味の素スタジアムがある調布市などとも連携を進めていく方向だ。

 しかし、現在拠点を置く府中市にも隣接する同スタジアムは、サッカーJリーグのFC東京が優先的に使用権を持つ。東京ヴェルディも主催試合を開催する中で、サンゴリアスがホストスタジアムとして使用できる機会は限定的になる。また収益性が高いコンサートなどが、ラグビーよりも優先権を持つようだ。このような状況の中で、サンゴリアスにとっては港区との協定は大きな可能性を秘めているものになりそうだ。

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吉田 宏

サンケイスポーツ紙で1995年からラグビー担当となり、担当記者1人の時代も含めて20年以上に渡り365日欠かさずラグビー情報を掲載し続けた。1996年アトランタ五輪でのサッカー日本代表のブラジル撃破と2015年ラグビーW杯の南アフリカ戦勝利という、歴史に残る番狂わせ2試合を現場記者として取材。2019年4月から、フリーランスのラグビーライターとして取材を続けている。長い担当記者として培った人脈や情報網を生かし、向井昭吾、ジョン・カーワン、エディー・ジョーンズら歴代の日本代表指導者人事などをスクープ。ラグビーW杯は1999、2003、07、11、15、19、23年と7大会連続で取材。

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