那須大亮×栗原勇蔵がCL4強を分析 「負ける姿が想像できない」で一致したチームは?
両者の優勝予想は一致「バルサ戦での大勝を見てしまうと…」
――では準決勝の見どころを教えてください。まずはパリ・サンジェルマン対ライプツィヒのカードです。
那須「パリ・サンジェルマンはさっきも名前を挙げたネイマールのところで攻撃のスイッチが入る。周りの選手が上手くネイマールを活かすことができれば自分たちのサッカーができるはず。それと準々決勝で途中出場していたムバッペの存在も大きい。起点が増えるし、ふたりとも世界的に見ても突出した個。対するライプツィヒは全員サッカーで対抗するしかない。トッテナムやアトレチコ・マドリードを倒してきた勢いは侮れないと思う」
栗原「ネイマールやムバッペのような選手を1対1で止めるのは難しいよね。でも相手の名前に縮こまっていたらその時点で後手を踏んでしまう。ライプツィヒの選手たちは『やられても仕方ない』くらいの気持ちで開き直ってプレーしたほうがいい。DFは相手の名前や情報を何も知らないほうが意外といい守備をできたりするもの。怖がってしまうと間合いやタイミングが狂ってしまって、それこそ相手の思うつぼだから」
――続いてバイエルン・ミュンヘン対リヨンの一戦です。
那須「リヨンは引いて守るだけでなく、前線にはデパイという起点を作れる選手がいる。準々決勝で先制点を挙げたコルネ、あとはトコ・エカンビも面白い選手。バイエルン・ミュンヘンは間違いなく高い位置からプレスをかけてくるので、その背後のスペースを突くのがリヨンの狙いになるのかな」
栗原「バイエルン・ミュンヘンはかなり強いと思います。マグレでバルセロナに勝ったわけではないし、大量得点の陰に隠れがちだけど守備陣もしっかりしている。隙のない陣容になっている印象なので、ホーム&アウェイからワンマッチに変更になっていることも大きな影響はなさそう」
那須「個人的には、バイエルン・ミュンヘンが負ける姿は想像できない。前線にはレヴァンドフスキがいて、トップ下のミュラーは相手からするとつかまえにくい選手。ダブルボランチのゴレツカとチアゴ・アルカンタラもいい選手だし、左サイドバックのアルフォンソ・デイヴィスはめちゃくちゃ速い。ダヴィド・アラバをセンターバックに回しても大丈夫なくらいな選手で、右サイドバックのキミッヒの得点も彼のアシストだった。両サイドのバランス、前と後ろのバランス、すべてにおいてレベルが高い」
――では最後に、決勝カードと優勝チームの予想を聞かせてください。
那須「パリ・サンジェルマンとライプツィヒはタイプが異なるので予想が難しい。でもライプツィヒの状態は良さそうなので、決勝はバイエルン・ミュンヘンとのドイツ勢対決になると思う。そして優勝するのはバイエルン・ミュンヘン!」
栗原「僕もバイエルン・ミュンヘン推しで! パリ・サンジェルマンが決勝に上がってきた場合はバイエルン・ミュンヘンが優勝すると思います。もしライプツィヒが勝ち上がってブンデスリーガ対決になった時は、ほんの少しだけバイエルン・ミュンヘンが足元をすくわれる可能性もあるかなと。ただ、バルセロナ戦での大勝を見てしまうとバイエルン・ミュンヘンが優勝する可能性はかなり高そう。時差ボケを感じながら観るしかない(笑)」
(藤井雅彦 / Masahiko Fujii)