八村塁、ルーキーイヤーの本当の評価 他チームベテランの声「過小評価されている」
米プロバスケットボール協会(NBA)のウィザーズは13日(日本時間14日)、セルティックスとの今季最終戦を96-90で勝利し、フロリダ州オーランド近郊で集中開催されたプレーオフ進出を懸けたシーディングゲーム8試合を1勝7敗で終えた。
シーズン再開後、エースを務めて見えた課題と可能性
米プロバスケットボール協会(NBA)のウィザーズは13日(日本時間14日)、セルティックスとの今季最終戦を96-90で勝利し、フロリダ州オーランド近郊で集中開催されたプレーオフ進出を懸けたシーディングゲーム8試合を1勝7敗で終えた。この一戦を欠場した八村塁のルーキーシーズンも終了。48試合に出場して1試合平均13.5得点、同6.1リバウンドの数字が残った。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、中断を挟んだ異例のシーズン。昨年10月23日にデビューを飾ってから10か月近く経っていた。八村は「無事終わったことに感謝して次のシーズンに向けて頑張りたい。色々と学べたのでこの1年やったことが役に立つと思う」と振り返った。
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シーズン再開後は大黒柱のブラッドリー・ビールと、1試合平均得点チーム2位のデイビズ・ベルターンズが欠場し、同3位の八村が攻撃のファーストオプションに繰り上がった。結局、八村がエースとして出た試合は練習試合を含め、10戦全敗。チームに勝利をもたらすことはできなかったが、22歳にとっては貴重な経験となった。
プレーオフ進出を懸けた大一番で新人がエースの役割を任されること自体が異例のこと。ブルックス監督も「ルーキーがファーストオプションとしてプレーするのは珍しいことだ。シーディングゲームでは彼の役割はこれまでと大きく違っていた。そんな状況でも得点を稼ぎ、よくやっていた」と評価した。これまで以上に厳しいマークを受け、ボールを持つと複数選手に囲まれる。得点が2桁に届かない試合もあった。それでも、最後の3戦連続で2桁得点をクリアし、7試合中、20得点以上を3度記録。プレーオフ進出を争う中での成績だけに価値がある。
「(シーズン再開後は)相手のマークも厳しくなったけど、その中でどうプレーできるかが大事だと思っていた。自分のキャリアのためにも色々といいことが学べた」と手応えを得たようだった。
実際、シーディングゲームでのウィザーズの苦戦とは対照的に、八村の評価は高まった。レイカーズのベテラン、ジャレッド・ダドリーは「最も過小評価を受けているルーキーの一人。カワイ(レナード)と似ている部分が多い。4番のポジションで3番のプレーをしている。成熟していてタフでアグレッシブ。将来スターになる可能性がある」とツイート。パワーフォワードのポジションで、スモールフォワードのような機動力と得点力を持つ才能を高く評価した。また、ビールも米メディアに「将来的に3番でプレーすることになるのでは」とスモールフォワードとしての可能性に着目し、3点シュートの改善を来季のテーマに挙げた。