【One Rugbyの絆】 何歳になっても目指せる世界一 タグフットボールが持つ「生涯スポーツ」としての可能性
昨年のW杯後には体験の問い合わせが多数「親子で体験してみたい」
昨年のラグビーW杯で日本代表が大活躍した後には、タグフットボールにも多くの問い合わせが寄せられたという。中でも多かったのが「親子で体験してみたい」という声だった。
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「これまではお父さんがラグビー経験者だから子どもにも勧めるパターンが多かったんですが、今回はW杯を見てお父さん自身がラグビーボールを持ってみたいと思うことが多かったようです。タグフットボールならタックルがないから、お母さんも一緒に家族で体験してみたいという問い合わせが多かったですね」
実はタグフットボールには、家族全員で世界を目指せる魅力もある。2012年から始まったW杯はクラス分けがされていて、A代表に等しい男女それぞれのオープンクラスを頂点に、男女混成クラス、30歳以上、40歳以上、50歳以上といった年齢別クラスがある。「何歳になっても世界を目指せる、世界一に挑戦できるという楽しみもありますね」と岡村さん。子どもがオープンクラスの代表となり、親が年齢別代表になって、W杯に出場するケースも生まれるかもしれない。
今回「One Rugby」に参加したのは、こういったタグフットボールの魅力だけではなく、広くラグビーの持つ魅力を伝えたいという思いがあるからだ。これまで「One Rugby」のメンバーと話し合いを重ねる中で感じたのが「やはり土台として、みんなラグビーが好きなんですよね」と笑う。
「不思議なもので、初対面でもお互い『ラグビーやってます』って言うと、すぐに馴染んでしまうんですよね。どの国だろうがどの人種だろうが、垣根なく話ができる。ラグビーという一つのワードでまとまれるのは素晴らしいと思います。その中でもタグフットボールはマイナーなスポーツなので、他の競技の方に助けていただくことが多いとは思いますが、協力して大きな固まりとしてアピールし、それぞれの競技が世に知られるようにしていきたいですね」
コロナ禍による自粛期間中に「One Rugby」のミーティングを重ね、少し先の未来に向けていろいろなアイディアが出てきたという。「組織としてまとまることができた時間だったと思います」という岡村さん。今後の活動に注目が集まる。
【岡村さんが見る「車いすラグビー」のここがスゴイ!】
それぞれの競技を体験してみたいという気持ちがありますが、特に車いすラグビーは一度やってみたいですね。私自身、年齢的にももう落ち着いていると思っていますが、見ているだけでも、あの激しいぶつかりあいから、何か違う感情が沸いてきそうな競技ですよね。実際にプレーしたら、ズタズタにされるんじゃないかと思っています(笑)。
(次回はデフラグビーの大塚貴之さんが登場)
(THE ANSWER編集部・佐藤 直子 / Naoko Sato)